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5月14日(土)、開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉、ご好評のうちに終了いたしました!
たくさんのみなさまのご来場、ありがとうございました。

その最終日、関連イベントとしてやさしい鑑賞講座[まちに生きるアート -現代アートにおける地域連携の可能性]を開催しました。
講師は本展図録にもご寄稿いただきました、画家でもあり美術ジャーナリストとしても活動中の村田真さん。
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近年多くの土地で展開をみせる「地域アート」の発生と可能性をお話いただきました。

そもそも、「地域アート」って何?というギモンには、いくつかの答え(になり得るもの)があるでしょう。
例えば、まち(美術館以外の場所)で作品を見せること。
例えば、完成した作品より、それができる過程を重視したり、制作の途中で地域に住むひとが関わること。
例えば、地域の中から作品の素材を探したり、場所にあわせて作品自体を制作すること。
などなど、複数の特徴が挙げられます。
もちろんすべてそうでなくてはならないということはなく、何が重視されるかによっても実情は変わってくる、と村田さんはお話しました。
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こういった「地域アート」が生まれたのは、モダンアートからの流れだと考えられるとのこと。
「芸術のための芸術」が追求された時代、美術はどんどん社会から乖離していってしまいました。社会性を失いつつあったのを問題視されはじめたのは、1980年代後半くらいから。
ベルギーのゲントで開催された〈シャンブル・ダミ〉(複数の民家で作品を展示した回遊型展示)、ドイツのミュンスターで開催された〈彫刻プロジェクト〉(10年に一度開催される野外彫刻展)などが先駆的な例として挙げられました。
そこで議論されたのは、「芸術と公共性」、そして「街おこし」という観点です。
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日本でも、最近は〈越後妻有アートトリエンナーレ〉や〈瀬戸内国際芸術祭〉、〈札幌国際芸術祭〉などが大きな話題となりましたね。
村田さんは各地で取材してきた経験から、多くの作品を紹介し、それぞれの作品の現状と可能性について、お話してくださいました。
地域のひとたちを刺激してコミュニティが活発になるということを狙う一方で、観光の目玉として注目されるという効果など、その作品のありようや評価軸はさまざまであり、一定のものは無いと言います。
社会が変わっていくなかで「アートの社会性」も変わっていくのは当然と言えるかもしれません。
「地域とアート」あるいは「地域アート」という観点が見いだされてしばらく経った今、今後どう展開していくのか。

質疑応答の時間でも、参加者のみなさまからたくさんのご意見・ご質問をいただき、刺激的な講座となりました。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

もちろん、アトリアでも「地域アート」について、これからますます深く考えていかねばなりませんね。
スタッフにもたくさんの刺激をもらい、これからにつながる機会となりました。

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終了いたしました!たくさんのみなさまのご来場、ありがとうございました!
本展に関する記事は「ここにも通信」といたしまして、過去の記事からご覧いただくことができます。

平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設で展示しました。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示した会場のご紹介(リンクあり)
施設名をクリックすると該当の施設のホームページやアクセス情報をご覧いただけます。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-18 11:53 | 鑑賞講座・実技講座
5月後半から6月までは貸しギャラリー期間として、展示室のお貸出しをしています。
内容は下記のとおり、展示者の方からいただいている一言紹介も併せてご案内いたします。ぜひチェックしてくださいませ。

ますいい建築圏展
5月18日(水)~22日(日)※最終日は16:00まで
建築アトリエ・ますいいリビングカンパニーの設立21周年を記念した、建築家とアーティストによる作品展

田中千鶴子 鋳鉄、大地と手 展
5月24日(火)~29日(日)※初日は13:00から/最終日は16:30まで。
30年以上の間鋳造制作で携わった、川口の鋳造所への感謝の気持ちと制作活動の区切りとの思いを込めた展示です。

「深呼吸」~石澤智恵子第二回作品展~
5月25日(水)~29日(日)10:00~18:00※最終日は17:00まで。
海(水)をテーマにした作品を中心に彫刻、絵画を展示します。会場で『深呼吸』を感じて頂けたら幸いです。

野見山由美子個展
6月1日(水)~12日(日)※最終日は16:00まで。
宇宙のゆらぎ・流れをテーマに、描画した美しい布を会場の天井から吊り下げるインスタレーション展です。

亀井政子と仲間たち
6月14日(火)~19日(日)※初日は12:00から/最終日は16:00まで。
私たちは、絵を描くことが好きなメンバーです。風景や身近にある物を感じるままに絵にします。皆様の心に残れば幸いです。

古希の集い
6月14日(火)~19日(日)※初日は12:00~/最終日は16:00まで
60歳を過ぎてから、習い事を始め(水彩画・陶芸・写真・仏像彫刻)古希を迎える人達を記念しての作品発表会です。


展覧会によって特に初日の曜日・最終日の開催時間が異なりますのでご注意ください。
貸しギャラリーについて詳しくはアトリアwebの貸しギャラリーのページをご覧ください。


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by atlia | 2016-05-17 11:48 | お知らせ
いよいよ5月14日(土)で終了、開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉。
いつの間にやらたくさんの記事を発信してまいりました連載「ここにも通信」も、そろそろ終了。

アーティスト・出品作を企画スタッフ目線で紹介する記事シリーズも、今回が最終回!
最後は馬場知子さんの作品をご覧いただきます。

馬場さんの作品はアトリア会場の室内入ってすぐ!
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軽やかな印象の抽象の連作。2つのシリーズから3枚ずつ、並べていただきました。
L字で並ぶと、青と黄色という補色の対比が白い壁に映えます。
これらを「銅版画」とお話しすると、驚かれる方も多いのです。
え、これって「版画」なの?にしては、随分、多くの表情がある気がするけれど、と。

版画、というと木版画や一色のものをやったことはあっても、特に銅版画の多色刷りは自分では体験したことがない、という方も多いかもしれません。
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こちらは青の連作《Jeu-bleu》。本作では美しい線が表現できるエッチングと呼ばれる技法をつかっています。
いくつもの青、そしてそこに映える黄。シャンパンとグレーが霧のように行き交い、爽快感のある余白に優しさを与えています。
リズムある色づかいは紙のやわらかな風合いと相まって、立体的にすら見えるように感じられます。

そう、その「紙」も本作の特徴のひとつ。馬場さんは版をつくって紙に刷りとっていく、だけでなく、紙もつくってしまうんです。
え、紙もつくってるの?さらに驚き。
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連作の中の1枚を例に見てみましょう。
中心から右側に連続して青いモチーフがある部分に近づくと、同じ色のような青でも、もやっと広がっている部分と、はっきり線・面が読みとれる部分と、特徴があることがわかります。
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この「もやっと広がっている部分」は、実は紙の方に直接色がついているのです。

紙の材料となるのは、コットンの繊維。普通は白っぽいのですが、それに顔料で色をつけます。
これが、色が「もやっと広がっている部分」の材料。
まず、白いコットンを水に溶かし、シート状になるよう枠などに流し込みます。そこに同じく水に溶かした色付きのコットンを部分的に流したり、置いたりするのです。
丁寧に乾かしたら、オリジナルの紙が完成!色つきのコットンによってすでに描画された状態の紙、とも言えるでしょうか。
繊維がからまりあって出来た紙には自然に凸凹ができ、作品に風合いにつながっていきます。
そこに「はっきり線・面が読みとれる部分」をつくるエッチングの版を重ねます。銅版を刷っていくときは上からぐっと圧力をかけるので、版が強くあたる部分は紙がちょっと凹む感じになります。それが元からあった立体感とも響きあっていくのですね。

銅版画とひと口に言っても色々なものが、というよりもむしろ、版画というイメージの範囲には収まりきらない、豊かな表現がこの1枚に詰まっています。
それが、3枚。連作になることで、より世界が広がっていきます。
軽やかなリズムから、じんわりと。染みいるように白い壁にも伝わって、空気をつくるよう。


本展では、それが展示室内の入口に設定されています。
壁に沿って、爽やかなリズムがみなさまをご案内。
アートの世界への入口は、いつだって軽やか、なのです。


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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示会場リンク
施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-13 16:32
開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉いよいよクライマックス。
連載「ここにも通信」、出品作やアーティストをを企画スタッフ目線で紹介するシリーズ記事も第16回目の更新です!

今回は高野浩子さん《想う人-月に臨んで-》。
こちらはキュポ・ラ内川口駅前行政センターに設置されています。
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無機質な鉄骨と窓とのコントラストが印象的な展示になりました。

彫刻というと、石膏や鉄あるいはブロンズなどのイメージを持たれる方が多い印象ですが、こちらは「焼き物」と言うこともできます。
テラコッタという粘土、学校の授業などで聞いたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
赤い土の粘土、それを焼いてそのまま(素焼き、と言います)の素朴な風合いです。
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例えば、胸の前にきている手の部分。
焼くときの温度はもちろん、水の混ぜ具合などによって色やざらつきなどに変化を見せる焼き物の特徴がよくあらわれています。
褐色の部分と白くなった部分が凹凸をつくり、まるで本当にこんな人いそう、という感じの肌を表現していますね。
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その手には、少し不思議なかたち、穏やかな曲線を持った何かを抱えています。
これは、三日月のかたち。

タイトルにある「月に臨んで」が、ここでつながってきました。
「臨む」を辞書で調べると、それに面していること・対している状態を示すことから発展して、支配する、という意味を持つそうです。
しかし、支配する、と言ってしまうと、その肌と同じく優しい雰囲気の顔立ちからはイメージが違いますね。

高野さんは「思い出を守る存在」に興味があると言います。
「守る」と言われると、この女性像が「月を守る女神」に見えてきて、ちょっと納得。
支配する、というよりは、つかさどる、という印象に近いでしょうか。
テラコッタの風合いと穏やかな表情が、優しい月のひかりを運んできそう。

転入出などの手続きでちょっと忙しい雰囲気の行政センターですが、
この作品がひとつ、和やかな空気を加えてくれていますよ。
ささやかですが、しかし、確かにそこにいる、優しい存在に目を向けてもらえたら、うれしいです。

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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示会場リンク
施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-07 14:16 | 企画展
開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉、会期も残りわずか!
連載「ここにも通信」、企画スタッフがアーティストや出品作を紹介するシリーズ記事も終盤です。

今回のピックアップは、羽山まり子さんの作品《足裏を辿って》。
川口駅前複合施設キュポ・ラの1階エントランス部分に展示中。実はこの作品、お問い合わせが多い作品なのです。
特にここに初めてきてくださる方が多いのですが(これを目当てにきてくれたならば大変うれしい!)、
「どこに展示してあるんですか?」…というご質問をいただくのです。

作品は、こちら!
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…と言っても、目の前にある像ではありません。
後ろの、光る箱のかたちをしたもの。
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こちらが、今回の展示のために制作されたインスタレーションです。

インスタレーションとは、ちょっと説明が難しいですが、場所にあわせて様々な要素(作品だったり、自然物の場合もある)を配置して空間全体を作品として構成すること。
本作は一見すれば光る彫刻とも言えそうですが、この場所の特徴をうまく取り入れて、さまざまな表情を見せてくれます。
エントランスから入ってすぐに見たときの印象は、まるで銅像のバックライト。
他の作品のそばにさりげなく、くっつくように居るのですが、ちょっとずつ後ろからはみだして自己主張しているようです。

さらにゆっくり近づいてみましょう。光っている部分を覗いてみると…
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ちょっと、模様のようなものが浮かび上がっているのがご覧いただけますでしょうか。
これは、ステンドグラスやレースのカーテンをモチーフにしている、とのこと。
そういえば、こんなシートが窓に貼ってある街の美容室があったなぁ、などと思うのは私だけでしょうか?

更に面白いのは、これが設置された空間は上からも覗ける場所であること。
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1枚目の写真に通行している方の後姿が写っていましたが、この作品に沿って螺旋状になった階段を昇っていくことができます。
そこから見下ろすと、光が意外な強さで壁に反射して上に向かっていることに気付きます。なんだか光がついてきたみたい?
こう観ると、確かにこの作品はまさに空間を取り入れて増大しています。ある意味では、場所そのものを変えていっているのかもしれません。

ちなみに普段、作品が構成されていないと、こんな感じ。
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階段下のちょっとしたスペースはひっそりとしています。足元の方であまり顧みられなかった空間は、ちょっとした秘密基地みたい。
むしろ小さなお子さんの方が気が付くかもしれません。時々この中でカードゲームなどして友達同士で遊んでいるようなところにも遭遇します。

この作品は、その「秘密基地」がこんなところにもありますよ、と照らしているみたいに感じられます。
こういう忘れがちだったものに光が当たると、ちょっと気恥ずかしい気持ちにもなるけれど、なつかしく思いだす時間と記憶があることに気がつきます。
そう言われれば、(街の美容室的な)ステンドグラスのシートも、最近では見かけませんね。でも確かに、ちょっとした記憶の片隅にあるもののような、気がします。

タイトルにある「足裏を辿って」も、まさにそのイメージ。
自分の足の裏には、頭では覚えていない、思わぬ景色を辿ってきた時間があるのかもしれません。
覗いてみることで、意外な記憶の発見につながる、かも?

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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示会場リンク
施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-05 14:41 | 企画展
開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉、好評開催中です。
連載「ここにも通信」もひきつづき更新中。
アーティストや出品作について企画スタッフ目線でご紹介しています。

今回ご覧いただくのは川口駅前複合施設「キュポ・ラ」の7階「川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン」に展示されている佐藤裕一郎さんの作品《Glacier》。
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自立している大型の日本画です。

爽やかな青のグラデーションが大変印象な本作。
グラデーション、と言っても、機械的に・段階的に色が変わっていくのではなく、波打つような、あるいはしわが寄っているような、有機的な線と面の連続。
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色の濃く見える部分はもう黒に近いような、深海を思わせる深い青。瑠璃色、瑠璃紺のような少し紫がかった色も溶け込んでいるように見えます。
そこからにじむように広がるウルトラマリン。日本画としては群青、と表現したいところでしょうか。
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白っぽく見える部分にも色々な青が潜んでいます。
水色、空色。紺青色を水に落としたような透明感のあるひろがり。紫色の飛沫は波のようにも見えます。

タイトルにある《Glacier》は「氷河」を意味する言葉ですが、そう言われると氷のような印象も受けますね。
しかし、この作品から受ける印象は冷たさだけではありません。
どこか懐かしい、どこかで知っているような、あたたかさも覚えます。

それはひとつ、この作品が描かれている「和紙」という素材の特徴にあるのではないでしょうか。
先ほどは「水に落としたような」と申し上げましたが、自然な滲みがつくれるのは和紙の特徴でもあるでしょう。
すっと沁みていく色は、目にも爽やか、身体のなかにも同じくすっと沁み入ってきます。

大きな画面にむかうとき、佐藤さんは「故郷の匂いや風、熱を感じる」と言います。
寒い、けれどあたたかな、ふるさとへの想いが絵具と一緒にじんわりと和紙に滲みひろがっていく。
観る者が感じる「懐かしさ」は、そういうところから来るのかもしれません。

「メディアセンター」と位置付けられているメディアセブンという施設の中では、ある意味では特異な存在感を放つ本作。
しかし、作品の周りにある空気にも、凛とした青がじんわりとひろがっていくように、力強く、そこに存在しています。


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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

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施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター


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by atlia | 2016-05-04 10:28 | 企画展
開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉、ゴールデンウィークに入って多くのお客様にご来場いただいています。
会期も終了間近。どうぞお早目に、足をお運びくださいませ。

ゴールデンウィークと言えば、川口市立グリーンセンターでは春のお祭り「スプリングフェア2016」を開催中。
5月3日(火)~5日(木)までの祝日3連休、大変賑やかです。

そして、グリーンセンターと言えば、もちろん〈ここにもアート かわぐち〉、シャトー赤柴会場があります。
そこで今回は展示中の青木邦眞さんの作品をご紹介。

ひとつが、こちら。写真にするとちょっと逆光、見えづらいでしょうか…。
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ざらっとした土の肌にとげとげがついた、彫刻です。
陶器と同じつちをつかって焼いているので、「彫陶(ちょうとう)」とも呼ばれます。
しかしこの作品、とげとげ、などと言うとちょっと怖いですが、サボテンみたいな存在感。可愛い印象です。

あるいは、こーんなかたちのものも。
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花のつぼみのようでもあり、花そのもののようでもあり。あるいは、球根みたい。
やっぱり、ちょっと植物のようなイメージですね。

これらの作品は「土からの収穫」と題されたシリーズ。文字通り、土からつくられている、ということも言えるでしょうか。
粘土を細いひも状にし、それを何本も重ねて成形された作品は手間ひまをかけてつくられています。
しかし、いかに時間をかけて成形しても、焼いたときにどんなかたち・表情になるのか、窯から取り出すまではわかりません。
もちろん失敗することもあるでしょう。でもそんなところも、植物を種から育てる感覚に似ているかもしれません。

大地からまさに取り出されたかのような、やさしく、しかししっかりとした生命感をもつかたちから受ける印象も、「収穫」というキーワードに合致しているようです。
グリーンセンターという、いわば植物園の中にあるものとしては、そのイメージにもばっちり。

青木さんの作品は、計4体、展示されています。
すべて窓際に置かれているのですが、鑑賞するとき面白いのは、外の景色と重なって見えること。
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ゆったりと続く緑の直物たちをバックにすると、ちょっと見え方も変わりますね。
確かに写真にしてしまうと逆光になりがちなのですが、光が入って作品にかかると、あたたかな土の表情がよく見てとれます。
さらに窓の向こうも、より青々と輝いてきますよ。芝生だけでなく、これからはサツキやバラも咲き始めます。
季節が変わり、景色が変わると、作品を観る楽しみも倍増。近くから・遠くから鑑賞することで、また異なるイメージを抱くはずです。

建物や周囲の魅力を取り込むのも、〈ここにもアート かわぐち〉で展開している作品たちの特徴。
さまざまな魅力をさがしに、ぜひおでかけください。


川口市立グリーンセンターで開催の「スプリングフェア2016」の情報は、下記「展覧会場リンク」から!
開催当日は駐車場等の混雑が予想されますので、公共交通機関のご利用をおすすめします。

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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

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施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
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(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-03 10:40 | 企画展
開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉、いよいよ会期も残り2週間!
連休中、ぜひお気軽におでかけくださいませ。

スタッフブログ連載「ここにも通信」、スタッフ目線でアーティストや出品作を紹介するシリーズ、ご好評いただいています。恐縮です。いつの間にやら12回目の更新。

今回ご紹介するのは小林美樹さんの作品たち。アトリア会場の展示室内でご覧いただけます。
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小林さんは油絵6点を出品していただいています。
どれもちょっと小ぶりな、部屋に飾っておきたいサイズの作品たち。全体に少し重たい色あいで統一されています。
幼さを帯びた丸みをもちながらも、どこか憂いを含んだ表情を持つ登場人物たちが印象的です。
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こちらは最新作の《針路》。
船の舵を回しながら双眼鏡を手にとり、ホイッスルをくわえた主人公。
…と言ってしまうと、いかにもありそうですが、よーく見てみると…
画面では、それが同時に起こってしまっています!舵をまわす・双眼鏡を目に当てる・ホイッスルを口元に持ってくる、それぞれの造作を行っている腕が、計6本。
思わぬ自然さで描かれているので、すぐには気がつかないかもしれません。が、しかし。ちょっと薄く描かれているものもありますが、確実に6本の腕があります。

その他にも、舵そのもののつくりもちょっと変わっています。
どうやら、木の部分が、人物のかたちをしているみたい?右の方では学生鞄を背負っているようですが、左に行くにつれてちょっと年齢が高くなっている様子?
そう言われれば、双眼鏡に写って見える船の様子も、右と左では異なります。

この作品の中では、時間が混在している、と言っていいでしょう。
タイトルの「針路」という言葉は、「進むべき方向」という意味。
進んでいく時間を混在させることで、これからどうなっていくのかを想像させているのです。

小林さんの作品は、自然に隠れた意味を探りたくなる、そういう雰囲気を持っていますね。
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図録でも紹介している《永遠》という作品でも、確かにすぐに∞(無限大)のマークを発見することができます。しかし、それ以上に、何かがありそうだな?と疑いたくなるのです。

来館者の方からいただいた興味深い考察をご紹介しましょう。
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端の方に描かれている「うさぎ」を子孫繁栄の象徴と読みとり、中心にいる男の子・女の子が手をつないでいるところに注目した、とのこと。
これは鋭い考察力!よくよく細かなところまでご覧くださったようです。
特に不安そうな表情には、新しいことを始める不安があるのではないか、とコメントもいただきました。
うさぎちゃんさん、ありがとうございました!

たしかに、人は新しいものにむかうとき、わくわくもありますが、不安があるというのは正直なところかもしれません。
あるいは、「永遠」、つまり、どこまでも続くよ、と言われたら、それもちょっと不安かも。
そういう隠れた気持ちは、人におおっぴらに言うほどのことではないけれど、しかし確かに存在している、何気ないもの。

小林さんは「日常の風景をちょっと違う視点で表現できると、充実した気持ちになる」と言います。
かわいいだけではなく憂いを帯びている登場人物も、その「ちょっと違う視点」から生まれたものかもしれません。
そういう気持ちで見ていくと、幼さがあると思っていた登場人物の顔立ちにも、意外な大人びた表情が見えてきます。

見る時間が経っていくたびに、作品に持つ印象にちょっとした変化が現れる。
鑑賞するという行為も、時間を追うごとに成長していくのかも、しれませんね。


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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示会場リンク
施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-05-01 08:54 | 企画展