ワークショップ「刷って重ねて!シルクスクリーンでランチョンマットづくり」を開催しました
1月15日(土)と16日(日)に、ワークショップ「刷って重ねて!シルクスクリーンでランチョンマットづくり」を開催しました。講師はシルクスクリーン作家のやまさき薫さん。高校生以上と小学3年生~中学生と開催日をわけ、版画の一種であるシルクスクリーンプリントに挑戦しました。
シルクスクリーンとは、細かい穴のあいた網戸のような紗(スクリーン)を枠に張ったスクリーン版を使い、化学反応で下絵を焼き付けてインクが通過する部分とインクが通過しない部分をつくり印刷する技法のこと。今回は、特殊な薬品は使わずに、身近な紙やシールを使ってシルクスクリーンプリントの仕組みを学びます。
最初に、やまさきさんの作品を見ながら、作業の流れのレクチャー。シルクスクリーンの特徴であるインクの発色や多色刷りの面白さなどについての説明を聞きました。
説明の後、制作開始。まずは、コピー用紙をはさみで切り抜いて紙版をつくります。切り抜いた部分はインクを通して色がつき、その外側はインクを通さず色がつきません。
ここでやまさきさんからアドバイス。
「紙版は切り紙遊びのように偶然のかたちも楽しんでください」
「今回は透明インクを使うため、何回か色を重ねて刷ると効果がでます。1回目をプリントして思いつくこともあるので、あまり迷わずにやってみましょう」
参加者は、色をつけたいかたちの外側をつくる難しさに混乱しつつ、1版目に取り組みます。
紙版ができたら、ランチョンマットの上の刷りたい位置に置き、動かないようにマスキングテープで固定します。
この時に、紙版の抜けている部分(色がつく部分)にシールやマスキングテープを貼ると、そのかたちが白く抜け模様ができます。シールで模様をつけることに夢中になる参加者も。
版ができたらいよいよプリント。制作した紙版の上にスクリーン枠を置き、ずれないようにしっかり押さえます。スクリーンにインクを乗せ、絵柄に合わせた大きさのスキージ(まっすぐなヘラ)を、奥から手前に動かします。スキージを45~60度に立て、インクを押し出すように引くのがコツです。
緊張の一瞬!真剣な表情の参加者たち。一気に思い切りよく刷っていきます。スクリーン枠をそっとはずし、丁寧に紙版をめくると…カラフルなかたちが現れました。

1回刷ると仕組みがわかり、どんどん手が進みます。同じ紙版を何度も使い規則的なかたちを増やしていく人、重なった色を想像しながら絵柄を考える人。最初は、慎重に作業をしていた参加者も、刷り重ねるうちに大胆な表現に。
オリジナルのランチョンマットが出来上がっていきます。
最後は、全員で鑑賞会。
筆で描くのとは違う、シルクスクリーンならではの色鮮やかな作品が並びます。
自分でつくったお気に入りのランチョンマット、今日から使うという嬉しい声も。
手を動かしながら暮らしを彩る作品をつくるワークショップ。一つの技法をじっくりと味わった制作は、充実した時間となりました。
