AIS14:vol. 5 予期せぬ未来のために
第14回アーティスト・イン・スクールの授業も最終回。前川東小学校6年生の児童たちは、バスに乗ってアトリアに行き、展覧会を鑑賞してまとめをします。
バスから降りた児童たちは整列して、真っすぐ自分たちの作品が展示されているスタジオへ。そこではタムラさんが待ち構えています。そして、きれいに展示された自分たちとタムラさんの「回るワニ」にご対面!
タムラさんと挨拶をしたら、まずは自分の作ったワニと壁に貼られたワークシートを探します。ワークシートはクラスごとに分かれて展示されていますが、ワニはランダムに並べられています。しかし児童たちはすぐに自分の作品を発見。
自分の作品を見つけたら、今度はお友達のワニを鑑賞。特に他のクラスのものは、これまでチラっとしか見る機会がなかったので、かわいい作品を見つけたり、自分にはない斬新なアイディアに驚いたり、気がついた点を話し合いながらワークシートも含めてじっくり見ます。
カラフルなスタジオとは打って変わって、鉄の色が渋い作品群。チェーンが動く大きな作品を見るうちに、それが「川」の字や「口」の字を表していることに気づきます。児童たちは動き続ける作品に興味津々なようす。
そして作者のタムラさんにいろいろな質問をなげかけます。「つくるのに時間はどれくらいかかる?」「どうやってつくるの?」「作品の値段は?」...ひとつひとつの質問に丁寧に答えるタムラさん。作品の面白さと同時に、アーティストとして生きるおもしろさや大変さも伝わったかな?
展示室から出ると、そこにはこれまでの授業の様子を伝えるパネルや映像が展示されています。いつもは明るい子が真剣な表情で削り出しをしていたり、色塗りに夢中になって顔に絵具がついてしまったり、カメラで客観的に捉えられた自分たちの姿に見入る児童たち。
最後はもう一度スタジオに集まってタムラさんによる振り返りと総まとめです。タムラさんは最初の授業の言葉を繰り返し、学校の課題で義務的に作った作品が、自分のアーティストとしての人生を決めた。最初は興味が持てずいやいやだったけれども、終わってみたらすごく楽しい時間だった、と言い、「みなさんも、半ば強制的にワニをつくらされた訳だけれど、終わってみるとみんな素晴らしい作品になった。これからの長い人生でも、何が転機になるか分からない。最初からあきらめたり、避けたりせずにいろんなことチャレンジしてみてほしい。」と6年生にふさわしい将来に向けたアドバイスで締めくくりました。
そして、みんなで集まって記念撮影。タムラさんはワニのように横になって写ります。
こうして児童たちは学校に戻っていきました。タムラさんやスタッフは手を振って見送ります。「みんな元気で、いろいろチャレンジしてね!」
ちょっと不思議な、でもアートのエッセンスがギュッと詰まった授業。そこから生まれた作品はタムラさんの作品と仲良く展示されています。ぜひご高覧ください。
Photo: Kozo Kaneda
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第14回アーティスト・イン・スクール
by atlia
| 2019-11-15 18:08
| 学校×アトリア
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