AIS14:vol. 2 初めての素材、初めての技法
今回は教室に入っても巨大ワニはいません。次は展覧会でお目にかかれます。
今日は1回目の授業で描いたアイディアスケッチと、そこから制作した平面図・立面図をもとに、いよいよ立体の「自分のワニ」をつくります。
最初はタムラサトルさんが、四角いスタイロフォーム(スタイロ)から自分の望む形を切り出していく方法を実演します。
まず上から見たワニの輪郭(平面図)をスタイロのブロックに大きく描き写します。このとき、作品をなるべく大きく取るために、手足などの突起は描かないようにします(別につくって後から接着します)。その線に沿って、前回の授業でもちょっと登場した「ヒートカッター」を使って切ります。
ヒートカッターには据え置き式と手持ち式の2種類があります。四角いブロックから切り出すのはどちらかというと据え置き式がやりやすいかも。どちらも熱くなるので注意が必要です。
今度は手持ち式のヒートカッターで立面図を切り落とすと...ちょっとだけワニっぽい形になってきた!
タムラさんの実演をじっと見ていた子どもたち、次はいよいよ自分たちの番です。
さっそく平面図をスタイロに写して...と、ちょっと待って。前回の授業で描いた平面図は小さすぎたり、向きが間違っていたり。手直しが必要なことも多く、意外と時間がかかります。
平面図を描き込んだらいよいよヒートカッターを使います。初めて使うヒートカッターはゆっくり切れるけれど力加減が難しく、なかなか思い通りに切れません。
中には斜めに切れたり残すはずの部分を切り落としたりして大失敗、という時もありますが、そんな時は接着剤と竹串を使ってスタイロをしっかりつけ直し、もう一度チャレンジできます。
また、児童の中には、自分らしいワニを追求した結果、丸まっていたり翼があったり、長方形のブロックから切り出すには不向きな形の人もちらほら。そんなときはブロックを二つに切って接着したり、翼(!)を別につくって取り付けたり、いろんな形のワニが実現できるようタムラさんはどんどんアドバイスをしていきます。
立面図をうまく切り落としたら、次はカッターを使ってスタイロを削り、思う形にだんだん近づけていきます。いつものカッターの使い方とは少し違って、刃をやや長めに出して斜め削ぐように削ります。これもタムラさんが実演しましたが、コツをつかむと気持ちよく削ることができます。でもケガをしやすいので注意事項を確認しながら作業を進めます。
自由に形をつくれる粘土などと違い、「引き算」でつくっていく方法に戸惑っていた児童たちも、削り出しの技法にに少しずつ慣れていきました。だいぶん「自分のワニ」らしい形が見えてきたところで、今回の制作は終了。集中して制作したから、いつの間にか机の上も床の上もスタイロの削りくずだらけ、お掃除と後片付けをして授業を終わりました。
Photo: Kozo Kaneda
by atlia
| 2019-10-18 12:00
| 学校×アトリア

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