夏の企画展<見しらぬ故郷/なじみの異郷>ギャラリートーク開催しました!
猛暑も一段落し、少し爽やかな風が吹くようになってきた8月19日(日)、
会期中の夏の企画展<新鋭作家展 見しらぬ故郷/なじみの異郷>に関連して、ギャラリートークを開催しました。
内容は、今回の展覧会の企画意図や作品などについて、出品アーティストとのこの1年間の取り組みを含め、担当スタッフが分かりやすく解説するというもの。
まずは新鋭作家展についての説明です。
公募で選出されてから約10か月、作品発表にとどまらず、地域に関連した幅広い展開をめざし、川口にゆかりがなかったアーティスト達が、なじみの土地と思えるくらいじっくりとリサーチを重ね、作品をつくっていく過程をご紹介。
そして、いよいよ作品鑑賞。
初めに、写真を主な表現手段にしている津田隆志さんの部屋です。
作品のテーマにもなっている旧芝川についての話しや、作品制作のために多くの市民の方と関わった様子を聞いた後、天井から吊り下げられた自転車に注目。
これは旧芝川に捨てられていた自転車を引き上げたもので、かなり異彩を放っています。
迫力ある展示に、フィールドワークの臨場感が参加者のみなさまにも伝わったようです。
続いて、旧芝川の水を撮影した写真が、整然と並ぶ空間へ。
その中のポートレートは、実際に旧芝川の水を使って人工的に作った水鏡に映り込んだ一般の方々の姿を撮影したもの。
幻想的で不思議な写真は、身近な人も見しらぬ存在に変えてしまいそう。
風景の写真は、何か奇妙です。「上下がさかさま」と参加者も気がつきます。
まちの繁栄に比例するかのように汚れる川に、美しく映りこむさかさまの都市風景。
それは、都市の皮肉な状況を映しとっているともいえます。
一方、ニットによる編みくるみの手法で、非日常の空間をつくりだす力石 咲さんの部屋は、一転して賑やかな雰囲気。
巨大なUFOと呼ばれる編み機が目に飛び込んできます。
アーティストが「川口らしいもの」を選んで編みくるんだ作品が、放射線状に並んでいるのは、このUFOから引っ張られているように見せるためなのだそうです。
地域の人を巻きこみながら、さまざまな「川口」をどんどんニットでくるみ一風変わった景色をつくる。
このプロジェクトは、作者の考えでは展示が完成して終わりではなく、会期終了まで続くものなのだそうです。
最後には、「ニットがなぜ黄色なのか」など鋭い質問も飛び出した今回のイベント。
一見わかりにくい作品も、じっくりみることで面白い発見がある。
そんなきっかになるギャラリートークでした。
展覧会の会期は、残り2週間あまり。
ぜひ、新しい「気づき」を見つけてみませんか。
なお、ご来場者の方にはお気づきの方も多いと思いますが、展示室内にカワセミ(置き物)が何羽かいます。
そちらもあわせて、探してみてください!
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第7回 新鋭作家展 見しらぬ故郷/なじみの異郷
2018年7月14日(土)~9月2日(日)
10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
出 品 者 力石咲・津田隆志
観 覧 料 300円
※お買い上げいただいたチケットは会期中何度でも入場いただけるパスポート制
※高校生以下無料
※65歳以上、20名以上の団体、障害者手帳をお持ちの方と付添1名は半額
by atlia
| 2018-08-22 15:03
| 企画展

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