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ATLIA STAFF BLOG
やさしい鑑賞講座「竹工芸の魅力」を開催しました。
開催中の企画〈アートな年賀状展〉最後のイベントとなった本プログラム。
展覧会全体のテーマである「竹」にちなんで、かごやざる、インテリアなどでもおなじみの「竹工芸」を話題にしました。
講師には、東京国立近代美術館特任研究員の諸山正則(もろやま・まさのり)さんをお迎えしました。

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まずは基礎として、人と竹の関わりについてお話を伺いました。山林に自然に生え細工もしやすい竹は、昔から人々の暮らしに身近な素材でした。なんとあの「竹取の翁」の職業も、「竹を取って」かごをつくる職人だったと言われるほどです。また、竹は種類が豊富で、太さや色、模様、節の形もそれぞれに違いがあります。中でも節の出っ張りが少なく節と節の間が長い真竹(まだけ)は、強靭であり、かごを編む際によく使われるそうです。






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生活の道具としてつくられていた竹かごはその後、茶の文化と結びつき芸術品としての価値を高めていきます。職人たちも次第に「もっと自分のオリジナリティを出すべき」という意識を持ち始めます。つくったかごに自分の名前をつけ「作品」として発表し、様々な創意工夫を尽くすようになっていきました。数ある中でも名作と名高いのが、生野祥雲斎(しょうの・しょううんさい)の《怒涛》。海の荒波に着想を得た本作は、一本一本幅の違う竹ひごを連ねて力強くダイナミックな波が立つようにつくられています。また、その竹ひごはいずれも竹の腹側を合わせて表皮側を見せており、作品全体に竹の艶やかな光沢を現しています。

諸山さんいわく、展覧会で本作が並ぶと、誰もが足を止め見入ってしまうのだとか。

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その他、竹工芸家が自ら竹を取って作品をつくるまでのドキュメンタリー映像や、諸山さんがお持ちになっている竹工芸関連の資料もお見せいただきました。参加者からは「どこに行けば作品が見られるの?」「展覧会はいつごろ開催されるの?」といった質問があり、それぞれに竹工芸への興味が深まったようです。

日本だけでなく、海外からの評価も高まっている竹工芸。日本の工芸家の作品が海外の展覧会で紹介される機会も増えているのだとか。
世界中の人々から注目される日本の技、私たちも大切にしていきたいですね!

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by atlia | 2018-01-31 16:46 | 鑑賞講座・実技講座