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くうき日記:アートさんぽ[街の中のくうきさん]を開催しました
4月23日(日)、企画展〈アートで解明!空気の正体〉関連として、アートさんぽ「街の中のくうきさん」を開催しました。
出品作家の本間純さんと一緒に川口駅周辺の「空気」を感じながら歩く、というこの企画。前日の雨でお天気が心配でしたが当日はすっきりと晴れ、少し湿気を含んだ風が心地よい絶好のおさんぽ日和となりました。
本間さんも「今日は365日の中で、一番さんぽに良い日かもね!」と笑顔。

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参加者は「空気を見つけるためのポイント」をいくつか聞いた後、アトリアを出発。SL青葉通りを南へ進み、川口駅の西側にあるリリアパークを目指しました。桜の季節が終わり新緑がまぶしい公園内は、葉っぱの匂いや鳥のさえずり、まぶしい木漏れ日など「空気を感じるもの」で満たされていました。

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さんぽしたコースの中で、ちょっと意外だったのがこのスポット。電話ボックスです。
最近は使う人が少なくなり、その扉が開かれることも滅多になくなってしまいました。ということは、電話ボックスの中にある「空気」はずっと前に閉じ込められたものかも!? 中に入って外の「空気」と比べてみると、確かに何かが違うような。

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川口駅の地下駐輪場へ続く道は、特に異様な雰囲気があったスポット。薄暗いトンネルのような道が長く伸び、その脇には絶えず水が流れています。人通りはほとんどなく、参加者の足音が響き渡るほど静かです。立ち止まって目をつむり、じっと佇むと…ひんやりとした湿気やどこからか聞こえてくる物音などが自分のすぐ近くに迫ってくるような気がして、何だかそわそわ。これも「空気」の仕業でしょうか。

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アトリアに戻ったら、さんぽの中で一番印象に残った「空気」のイメージを透明なシートの上に描きました。色をたくさん使ったり、シートを2枚重ねたり、ぼかしの効果を使ってやわらかさを出したり。自分だけが見つけた「空気」のことを他の人にも伝えられるよう、参加者はたくさんの工夫を凝らしていました。

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描いた「空気の絵」はプロジェクターで壁に投影して鑑賞しました。公園、電話ボックス、地下道など、同じスポットの「空気」を描いているのに全く違う印象に仕上がった絵も多くあり、参加者間で新しい発見もあったようです。
さらに白い服を着て絵の前に立ち、プロジェクションマッピング風に記念撮影。服に絵が映り込むと、まるで自分が感じた「空気」の中に、もう一度入り込んでいるようでした。

今回のアートさんぽは「空気を見つける」という目標を持って歩きながら、普段意識しなかった感覚を働かせること・これまで気づかなかった街の魅力に目を向けることを目的に開催しました。
特別な場所に行かなくても、特別な道具を使わなくても、ちょっとだけ見方を変えてみることで、身のまわりにあるものごとが新鮮で興味深いものに変わる…そんなことを感じさせてくれる機会となりました。


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by atlia | 2017-04-27 14:04 | アートさんぽ