今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中2回目の様子をレポートします。
身のまわりから素敵な「音」を見つけ出し、その在りかやきき方を多くの人に伝える「音ガイド」を目指す授業。前回はA4コピー用紙を材料にして発見した「音」を「オトノオト」に記録しましたが、今回は図工室を飛び出し、他の教室や校庭にまで活動の場を広げてのびのびと「音宇宙」を旅します。
見たことはあるけど名前の知らないもの、初めて触るものなどに児童たちは興味津々。それぞれの鳴らし方や組み合わせによる変化を探りつつ、盛大に、あるいはそっと奏でてみるみんなの「音」が渦のように広がっていきました。
「大量のおはしやスプーンをボウルの中に一度に落とすと、落とすものによって音の大きさや響きが変わる。」
「お好み焼き用のヘラをしっかり握って平たいところを叩くと澄んだ音がする。」
「水切りザルにスプーンや茶たくを入れて回すように振るとシャッシャツと鳴る。」
多彩なアイディアと実演をききながらなるほどと感心したり「自分も同じものを見つけた」と共感したり。思いがけず美しい音色が響いたときには、残響が消えるまでみんなでウットリとききいりました。机の上で実演されるときには寄り集まって一斉に耳を当てる場面もあり、準備運動の効果が見て取れます。
一方フェンスの支柱は叩けば太鼓のように大きな音。「叩かなくてもきこえるよ!」との声があり驚いて耳を当ててみると、傍を車や風が通るせいでしょうか。管楽器のような不思議な「音」が確かに響いています。仲間と呼びかけ合うことで視野も発見も広がっていくようです。
「木にたくさん茂っている葉っぱを揺らしたり枝でこすったりするとバサバサ鳴る」
「鉄棒の柱の部分を叩くと長く響く音がして、手で握る部分を叩くと短い音がする」
「半分埋まったタイヤの上に立って、正面のタイヤに跳び移ったときと斜め前に跳び移ったときとで音が違ってきこえる」
などなど、前半よりも更に多彩な「音」のきき方が紹介されました。木の枝や実、草や石など、ひろってきた「音のかけら」は名札をつけて大切に保管します。嬉しそうに見つめながら「宝物」と呼ぶ声もきこえてきました。
前回と合わせてたくさんの発見を得た「音宇宙」の旅。次回は自分が旅するだけでなく、誰かを案内するための「音のしおり」づくりに取り組みます。書きためてきた「オトノオト」からどのように発想が深められ表現されていくでしょうか。
授業は残すところあと4回。その様子を当blogで随時お伝えしていきます。今後の更新をお楽しみに!
このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド