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ATLIA STAFF BLOG
ここにも通信!作品・アーティスト紹介⑧
いつの間にやら4月も半ば!引き続き開館10周年記念展〈ここにもアート かわぐち〉開催中です。

これまたいつの間にか好評いただいております連載企画「ここにも通信」、
出品作やアーティストを紹介するシリーズ記事を更新中です。

今回は後藤雅樹さん《よび声の在処》。
アトリア会場入ったところの受付付近、窓際に展示中です。
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ころっとした可愛い存在感と硬質な鉄の肌、対象的なイメージを持つ作品です。その存在感からか、小さいお子さんにも大人気。

曲線から生まれるころっとしたかたちを初めて観たときは、「たまごみたい」と感じたものです。
お客様のなかには「細胞分裂?」といった感想をお持ちになった方もいらっしゃいました。たしかに、理科の教科書で、ちょっと見たような?

後藤さんのお話では、これは「果物」のようなものをイメージしてつくっているのだとか。
子孫を残すための「種」を持った果物は、ここから芽を出して全く異なるかたちへ成長していきます。そういう強い生命感といった意味では、「たまご」や「細胞分裂」もちょっと近いかもしれません。
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別の角度から見てみると、凸凹の部分の違いによって、表情が変わります。
こういった表情の違いも、何か中にいそうだぞ、と感じさせる要因のひとつ。

作品を置く「角度」は彫刻にとって重要な要素。
本作は「受付の前」に置かれていますから、会場にこれから入る人も、観終わって出ていく人も通る場所です。しかも、窓から(外から)も見えています。
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どんな表情が最初に見えるべきか?窓から見えるとき、どんな風に見えるだろうか?
後藤さんは設営中、微妙に角度をずらしながら何度も確認を行いました。
もちろん、同じ角度であったとしても、近くからまじまじ見るのと、遠くから眺めるのとでは表情が違います。

さらに、鉄のつるんとした表面は、光を反射させるだけではありません。
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周囲のものを写し込んで変化もします。
近くを通ったときはご覧になっているお客様が写り込み、少し離れると遠くの景色も写り込む。
お天気や時間によっても、ちょっと変わった顔を見せますよ。

ぜひ色々な角度や距離でご覧になってみてください。
硬質な鉄から、未知の表情が生まれたりする、かも?


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平成28年春の企画展/開館10周年記念事業
〈ここにもアート かわぐち〉

アトリアから作品が飛び出した!ここにも、そこにも、どこでも、アート!

今まさに発展を遂げているまち:川口で、みずみずしい感性のアーティストたちの表現があふれ出す!油絵・日本画・彫刻はもちろん様々な作品を市内の施設でご覧いただけます。
開催期間:2016年3月19日(土)~5月14日(土)
展示会場:川口市立アートギャラリー・アトリア、川口駅前複合施設キュポ・ラ内各所、川口市立グリーンセンター
観覧可能時間:施設によって異なりますので、下記施設のホームページへのリンクをご参照ください。


出品アーティスト:片庭珠実、角野泰範、馬場知子、山本智之、青木邦眞、高野浩子、佐藤裕一郎、杉田 龍、小林美樹、八田真太郎、後藤雅樹、羽山まり子、青木聖吾、遠藤研二、大和由佳、對木裕里、堀口泰代

展示会場リンク
施設名をクリックすると該当の施設のホームページへリンクします。
開館時間やアクセス情報をお確かめの上、ご来場ください。
川口市立アートギャラリー・アトリア 
川口市立映像・情報メディアセンター メディアセブン(キュポ・ラ7階)
かわぐち市民パートナーステーション
(キュポ・ラM4階)
川口駅前行政センター(キュポ・ラ4階)
川口市立グリーンセンター

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by atlia | 2016-04-23 10:44 | 企画展