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ATLIA STAFF BLOG
[川口看板計画]開催しました
春の企画展〈日常事変〉の関連アートさんぽ[川口看板計画]を開催しました。
3月29日(日)、残念ながら曇りでしたが、陽気は春になってまいりました。

12名の参加者のみなさんと一緒にまちを歩くのは中崎透さん。
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今回は当館でも展示している中崎さんの作品「看板屋なかざき」に関連して、街に溢れる「看板」を中心に「標識」「のぼり」など「サイン」を発見・観察しつつ、見直すことで新しい「街」の魅力をみつけようというおさんぽです。

まずは中崎さん、今回の主旨を説明しつつ自身の取組み・これまでのワークショップを紹介します。
実際に街のなかに新しく看板などを設置した例の写真などを見せてくれました。
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ひとくちに看板・標識、と言っても、その例は様々。中崎さんは、景観・広告に関する法律・条例などの様々な決まりもあって意外と難しい問題も抱えている、というお話をしてくれました。
そういうものかと、うなづきながら話を聞く参加者のみなさん。
街のなかで重要な要素になっていることはなんとなく気がついていたけれど、あまり深く考えたことはなかったかもしれません。

ここで、実際にどんなものが街のなかにあるのか見直してみようと、歩いていってみることに。4人ずつのグループに分かれ、そのなかで色々な発見を共有しながら歩いてみよう、と中崎さんは提案しました。
最初は駅にアクセスするメインの道路である産業道路を歩きます。
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ここはトラックも多く通る幹線道路。道路標識を多くみることができます。
実は中崎さんも制作のための取材につかっていたところ。作品に登場するものも発見できた人がいました。
駅まで1kmもない道のりですが、きょろきょろしながら歩くと普段よりずっと時間がかかります。ある人はカメラ片手に、ある人はメモをとりながら。
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駅までついたら、今度は商店街の方向へ。
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駅前から続く商店街は日曜日ということもありとっても賑やか。人が多く歩いています。
ということは、今日はお店がたくさん開いている日!
参加者さんと歩きながら、中崎さんもきょろきょろ。元気なお店が多いよね、とお話しながら進みます。
セール中ののぼり・光を発する看板はもちろん、散水栓や避難経路など、公共の案内板も。サインに注目して歩くということになると、かなりの情報量かも?
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グループのなかで「あ、あそこの何ですかね?」「これ面白くないですか?」と、会話も弾んできました。
ひと通り商店街を歩いたら、また産業道路へ戻り、アトリアへ。約1時間のおさんぽとなりました。

まちの中でどんな「サイン」が見つけられたか、何が面白いと思ったのか、それぞれ発表します。
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ラーメン屋さんの看板、個人宅の表札の表記の仕方、色のつかい方で印象が全く異なることなどなど、みなさん細かいところに注目していたようです。
市の花であるテッポウユリのモチーフがマンホールやタイルにつかわれていたことに気付いた人も。中崎さんも鋳物でつくられた鉢植えなど、街の特徴がでる「置物」についてちょっとお話したり。

発見したものを共有した後は、歩いてきた街に設置する新しい「サイン」を考えました。
今あるものについての改善案(?)はもちろん、「こんなのあったら面白いのに」と思うものでもOK。色鉛筆やペンで少し大きめの紙に紙に描き、アイディアを出し合いました。
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しかし、新しいもの、となると、グループの話し合いは少し難航するところも。30分ほどの話し合いのなかで、なんとか発表する案をまとめました。

発表されたのは、「もっと犬が快適に歩ける商店街に!」「新しいブライダルフェアーの提案」「何でも否定/肯定する看板」など、グループごとにとても個性的なアイディア。
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「犬が歩ける商店街」では、地元で犬を飼っている参加者さんを声をもとに、商店街に犬語(?)の看板を設置!快適なおさんぽを促しますとプレゼンテーション。
確かに人だけでなく犬ともよくすれ違いましたね。
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「新しいブライダルフェアー」では、日用雑貨のお店にあった「ブライダルフェアー」の看板を、より面白くするための「re:ブライダルフェアー」が提案されました。
ラーメン屋さんの大盛りの看板に想を得て、「羽毛増し」などの表記も加えられています。
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「何でも否定/肯定するための看板」は、街にあふれる放置自転車に注目。必要以上に放置自転車を禁止する看板があるよりも、一言「ダメ」と言う方が効果が上がる…かも?という提案。
でも何でも否定されるなら、何でも肯定する「YES」の看板があっても良し、ということで、二つの看板を発表しました。

発表が行われるごとに、参加者のみなさんからは笑い声や納得のリアクションが。
中崎さんも思った以上に個性的なプレゼンテーションに笑いながら、30分でまとまった案に驚いていました。

街のなかの看板なんて見慣れているものと思いがちですが、少しだけ他の人の意見を聞いたり時間をかけて観察したりすることで、こんなに見え方が変わるとは。意外な発見がたくさんありました。
見慣れている、と思っているからこそ、驚きは大きいのかもしれません。

日常生活をちょっとだけ見直した今回の街歩き。
今までよりも視野がひろがって、アトリアから帰る間にも看板が気になっちゃう人もいた、かもしれません。
こうしたちょっとした楽しみが見つかると、普段の生活がちょっとだけ楽しくなりそうですね。



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春の企画展〈日常事変〉
 2015年3月14日(土)~5月10日(日)
 10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
 休館日:月曜日(ただし5月4日(祝)は開館、7日(木)休館)
 観覧料:300円(高校生以下無料)

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by atlia | 2015-03-31 17:13 | アートさんぽ