今年度は[補正作業 ―新しい「世界」のみつけ方]と題し、土屋貴哉さんと市立元郷中学校2年生が一緒に活動中!授業は9月中旬から11月中旬まで。
今回の授業の目的は、日頃「当然だよね」「ルールだから」と思いこんでしまっていることを見直し、自身の視点・視野や価値観を「補正」すること。
ルールから少し外れている状態を「変」と定義しそれらを発見する・制作することから、学校生活の中にも新しい世界を見出だし、より暮らしを豊かにする発想力・問題解決力を育てます。
いよいよ制作活動本格化、レポートも第4弾。
班ごとに前回の制作実験でわかった問題点などをふまえ、制作も本番へ。完成まで、2回分の授業の様子をお伝えします。
制作実験を終え、作品を完成させる上でどんなことをしたら良いか、見えてきている生徒たち。
班ごとにそれぞれ進行状況は違いますが、随分視点が絞れてきています。
そこで土屋さん、今回の授業では最初に今日のスケジュール表を配りました。進行状況を報告したり問題点を相談する時間、いわゆる面談の時間が書かれた表です。
実はこれ、班ごとに割り振られているので、班ごとに配られた表も全然違うものなのです。
普段はみんなで同じ動きをしていることに慣れている生徒たちは、そこでびっくり。
ひとまずそのスケジュールに従い、制作を進めていく生徒たち。
前回より引き続き校舎の中でこっそり活動中の班は、成果が徐々に現れてきました。
そこに同じようなクリップも増やしている様子。随分数が多くなって、主張してきた感じです。
同じようなものをプリントしてきて、机に広げて何やら作業。傍らにペンを並べて何か書き込むようですが…?
映像や写真で発表をすると決めた班は、今日からデジタルカメラやビデオカメラも本格出動。
特に動画を撮ると決めた班は出演者も必要、アトリアスタッフも機材操作を手伝います。
動画になって作品として見えてくると、実験では良いかもと思っていた細かな部分が気になる!見せ方にこだわる、ということが実感としてつかめてきた様子です。
よくみると一人は制服に衣装もチェンジ。映像の中での役割分担も詰めてきました。
制作途中ですが、指定された面談の時間がくると、美術室へ。
映像や写真を撮った班はカメラを携えて、実物で発表する班はそのものを持って、土屋さんの元へ集まります。土屋さんもそこで制作物をチェック。今のところで見えた成果や改善ポイントをまとめます。
真剣に話し合う土屋さんと生徒たち。距離も随分縮まりました。
土屋さんが学校に通いはじめて1カ月以上、こうした親密なやりとりも長期プログラムならでは。
完成までもう少し、改善点が見えてきた班はさらにやるべきことをワークシートにまとめます。
なんだか班員同士の距離も、ずっと縮まってきたような?
次の時間では、ワークシートにまとめたやるべきことを元に作品を完成させます。
もう特別な指示がなくても生徒たちはそれぞれの制作場所へ、我先にと移動していきます。
黒板を作品化するために、ずっと白いチョークで綺麗に塗りつぶしていました。想像よりずっと根気がいる作業!仕上がりは写真作品になって登場する予定です。
写真作品に登場する予定のセーラー服のヴィーナス、不自然なようで妙にしっくりきているような気がするので不思議。こちらも完成が楽しみです!
この2回の授業で、すべての班の作品が、なんとか揃ってきました!
時間少ない中でも、それぞれの意見を出し合い、手を動かして共有しながら、密度の濃い時間を過ごした生徒たち。
次回は校内発表として、クラス内で班ごとにつくってきた作品を発表します。
それぞれ全く違うアイデアを実現させているので、他の班がどんなものを完成させたか、知らないところも多くあるのです。
その授業が、校内で行われる最後の授業!このアーティスト・イン・スクールもクライマックスに近づいてまいりました!
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学校の中で展開している授業の様子を随時お伝えしてまいります!更新をぜひお楽しみに。
No.0 授業がはじまりました
No.1 オリエンテーション&最初の宿題
No.2 制作の下準備
No.3 制作、実験中