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ATLIA STAFF BLOG
アートウォッチング[絵が「絵」になるとき]を開催しました
7月27日(日)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連アートウォッチング江川純太編[絵が「絵」になるとき]を開催し、一般3名が参加しました。

江川さんは本展にて、他の誰かと一緒に画面上で「対話」しながら描いた作品を出品しています。今回はその「対話」を追体験するために、画面上に置かれた絵具の色・質感・かたちなどをよく見て、それらに反応を返すように絵を描きました。

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用意されたのは、大きな正方形のキャンバスと油絵用の筆・刷毛・ヘラ、そしてケース一杯の絵具。参加者はその中から、直観を頼りに5種類の絵具と1つの道具選びました。
実は、これらの画材は普段江川さんがアトリエで使用しているもの。アーティストと同じ道具をつかって制作ができる貴重な経験です。

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絵具と道具を決めたら、さっそく制作スタートです。一人ずつ順番に、自分が「これで良い」と思うまで手を動かした後、次の参加者と交代します。
最初の参加者が手にしたのは水色の絵具とヘラ。力を入れて絵具をこすりつけると、キャンバスの麻布が押しつけられて木枠のかたちが十字に浮かび上がりました。

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すると二番手・三番手の参加者も十字型に影響されるかのように、刷毛とヘラで絵具をまっすぐ伸ばしました。
それを見た参加者は、一手目で描かれた部分を拭きとったり、布に絵具を絞り出して画面に押しあてたりと、これまでの流れを変えるかのように大胆な描き方に。最後の三手目ではさらにからだ全体をつかってダイナミックに描き、全員がまるでパフォーマンスアーティストのようでした。

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描き終えた作品を前に、参加者は「とにかく無心だった」とつぶやきます。しかし画面の配色や線の動き、余白部分を見ると、無意識のうちに他の参加者が描いた部分を意識し、画面と「対話」をしながら手を加えていったことが分かります。

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最後は江川さんの展示空間で、作品を見て感じたことや気になったことを率直に話し合いました。
「明るい色が多いのに、どこか寂しげな雰囲気。」
「キレイだけど、心をえぐってくる感じ。キレイだけじゃない。」
「自分たちが描いたものと比べると、画面上の点の色合いがバランス良い。知的な感じ」
と、江川さんの出品作についての意見があがる一方、自分たちの制作過程について、
「点を描いた理由は、他の参加者がナイフを使っていたから。画面に点々が欲しいと思った。」
「自分の意思ではなく、その時々の過程によって、表現の仕方を考えて描いた」
「前に描かれたものによって、自分が動かされているようだった。」
とのコメントもありました。

参加者は江川さんの制作過程に触れることで作品を深く味わい、江川さんの作品を見つめることによって「画面との対話」について実感を得ることができたようです。

今回制作した作品は、7月29日(火)に江川さんが公開制作にて加筆した後、ホワイエに展示されます。どんな仕上がりになったか、参加者と江川さんのコラボレーション作品にどうぞご期待ください。

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by atlia | 2014-07-31 17:17 | 企画展