多くのお客様にご参加いただき充実したイベントとなりました。

春展の出品作家である本橋成一監督のドキュメンタリー映画『アレクセイと泉』。
舞台は1986年4月26日に起こったチェルノブイリ原発(旧ソ連・現ウクライナ共和国)の爆発事故により汚染された、ベラルーシ共和国東南部にある小さな村ブジシチェです。

村の中で唯一放射線の検出されない泉と、その泉を拠りどころにして村で生きる一人の青年アレクセイと老人たちの一年を丁寧に追ったドキュメンタリー作品で、大地に根ざして生きることの尊さと命の美しさを伝える内容に、多くの方々が引き込まれました。

上映後は引き続きアーティストトークを行い、映画を手掛けるようになった理由や、『アレクセイと泉』の撮影時の様々なエピソードなどをお話頂きました。

質疑応答では次々に手が挙がり、映画の感想を述べられる方はもちろんのこと、本橋さんの生まれ育った東京の東中野やその場所への想いを尋ねられる方、自身の家族や友人が先の震災で被災しそのご苦労を語って下さる方など様々で、活発な議論がなされました。
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。

今回の映画上映では、NPO法人KAWASAKIアーツさんのご協力を得て、視覚に障害のある方にも楽しんでいただけるよう音声ガイドを製作致しました。
またアーティストトークでは、アトリアにおいて初めての試みである手話通訳を導入しました。
今後のイベント・展覧会とともに、より幅広い方々に楽しんでいただければと考えています。
次回の映画『アレクセイと泉』上は4月26日(土)14:00からです。
この回も音声ガイド・手話通訳付きです。
予約受け付けておりますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
