関連ワークショップ「深い海の音にただよう」~ボイス編~
8月4日(土)に、夏の企画展 〈海のライン〉 関連ワークショップ「深い海の音にただよう」~ボイス編~を開催しました。

今回のワークショップも、宮元三恵さんの《海の森 》とたむらひろしさんの《海の中を歩く》を展示している二つの会場で行ないました。講師は、ワークショップ・クリエイターのたむらひろしさんと、ゲストダンサーの2名です。はじめに、この会場は海の底であるということをイメージしながら、参加者全員で、筒を耳に当てて自己紹介しました。まるで海の中のような不思議な声の響きに思わず笑みが浮かびます。

次に海の底に住むイルカやクジラの話をしながら深い呼吸を真似てみます。目を瞑って、息を大きく吸って吐きだします。その時、目も大きく見開き全身の息を吐ききります。
ゆったりした呼吸法になれてきたら、みんなで声をだしてみます。u-,o-,a-,e-,i-,n---.(母音発声)
こんどは、自分の呼吸の速さに合わせて、母音発声します。すると、一人ひとりの発声が微妙にずれはじめ、ハーモニーへと変わりました。

たむらひろしさんの作品《海の中をあるく》に移動し、透ける布を使って、ダンサーの方々と一緒に海の生き物を身体で表現してみました。皆で繋がって出現した大きな生き物は、海の底で大きくうねりながら心地よく泳ぎました。

次に、『イルカの捕食体験ゲーム』と題して、イルカがどうやってエサを捕まえるのかを体験します。ゲームに参加する人はアイマスクをつけます。エサ役の人は、先程習った母音発声をします。イルカ役の人は、集中力を研ぎ澄まし、声をする方に近づきエサを探します。イルカ役の人につかまったら交代です。

始めの会場に戻り、目を閉じて呼吸を整えます。今日体験した様々なことを、展覧会場の白地図の上に言葉や絵で表わし振り返ります。

最後にみんなで発表し感想を共有しあって終わりました。
ワークショップの始めにおこなった“母音発声”によって、ワークショップ全体を通して、音や響きに集中する参加者のようすが見受けられました。また、そのことによって、普段はちょっと恥ずかしい身体表現もすんなりと自己表現できる参加者が多かったように感じられました。