ATLIA STAFF BLOG
カテゴリ:学校×アトリア( 29 )
AIS12:vol.1 bonustrack
第12回アーティスト・イン・スクール(AIS12)、授業進行中。
その様子をお伝えしていますスタッフブログ連載、今回は「bonustrack」。
授業レポート本編には登場していない学校内のシーンを写真でご紹介します。
良い写真がいっぱい、ちょっとおかしな?写真もいっぱい。第1回目の授業です。
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図工準備室に貼ってくれていたウェルカムボードならぬウェルカムポスター。驚きと喜び。
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スタッフと最終確認中のミヤケン先生。まだちょっと緊張。
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オンリーワンゲームを説明せずはじめるミヤケン先生。
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両手を挙げて話すのがクセであるらしい。
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「赤いもの」がお題のオンリーワンゲーム。謎のアーチ形、「何?」「あっちのやつ!」「どれよ」
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あれだった(遠い。
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ユニークな「赤いもの」にミヤケン先生もスタッフもニヤける。
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クラス担任のヒガシ先生はすごいドヤ顔でゲームに参戦。
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ゲームに勝ち残るとポストカードがもらえる。はじける笑顔。
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ミヤケン先生のカラフルな作品が印刷されています。
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たくさん生まれた作品たちを集めて貼る。いろんな人が手伝ってくれる。
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そして黒板の前でもあふれるコンビ愛。
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プロジェクトや作品、アーティストとしての夢を語るミヤケン先生はかっこいい。
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給食も一緒に。アットホームな楽しいお昼。


photo: Kozo Kaneda

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第12回アーティスト・イン・スクール
発信!コミュニケーション・ペインターズ ―おっきく描こうぜ!ちいむ:ぼくらの絵
ミヤザキケンスケ×川口市立東本郷小学校6年生33人 
成果発表展@川口市立アートギャラリー・アトリア
2017年11月11日(土)~12月10日(日) 
10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
観覧無料
※関連展示として講師作品展〈カラフル・ザ・ワールド!〉を先行公開 10月28日(土)~
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このプログラムの過去記事はこちら↓から
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by atlia | 2017-10-13 15:47 | 学校×アトリア
AIS12:vol.1 描き出す一歩:うまく描かなくていい。伝わればいい。
9月末から授業がはじまりました、第12回アーティスト・イン・スクール(AIS)。
今年は講師にミヤザキケンスケさんをおむかえし、川口市立東本郷小学校6年生33人が、コミュニケーションとしての「絵」を体得しながらおっきく描く「ぼくらの絵」に挑戦!
本ブログでは授業の様子を随時レポート。今回は1回目の授業の様子をお届けします。

授業初回ということもあってちょっと緊張のスタッフたち、まずは最初のご挨拶です。
ミヤザキさん、小さい頃から「ミヤケン」というあだ名で呼ばれていたということで、今回もこの授業では「ミヤケン先生」と自己紹介。
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それにこたえるように、児童たちは「ちいむー!セカンドー!」のポーズを披露。
ミヤケン先生、すぐにポーズをマスターして、クラスのノリノリな雰囲気にさっそく溶け込みつつあります。フレンドリーな空気で授業スタート!
ちなみに「ちいむセカンド」とは、東本郷小学校6年生の学年目標のこと。「ちいむ」の「2年目」だから、とのこと。(「ちいむ」については記事vol.0 で!)
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ミヤケン先生、さっそくスライドをつかって自身の作品を紹介しながら、今までの活動についてお話をしました。
小さい頃から絵を描くのが好きだったこと。ぱっとみて誰もが幸せになれるような絵を描きたいこと。
一人で描くのではなく誰かと一緒に絵を共有したいこと。
児童たちも真剣な面持ちでお話を聞きます。
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ミヤケン先生がこの日着ていたTシャツにある「OVER THE WALL」は、今まさに進行中の、世界中に壁画を残すプロジェクトの名前。
現地の子どもたちと一緒に大きな絵を描いてきたミヤケン先生、ここでもみんなと大きな絵を描こうと思う、と言いました。
「自分たちらしい絵を描くために、今から絵で考えていることを伝えるトレーニングをします!」

おもむろに配られたのは、なんてことないぺらっとした紙が1枚。指示されるまま、クレヨンを机に出す児童たち。
ミヤケン先生は「これはゲームだけど、最初にルールは教えない!まずやってみよう!」と言うなり、
「お題は、『春』です!3分で描いて!春を描いて!」え、もう?というか、それだけ?
「はい、スタート!」すでにストップウォッチを押してしまったミヤケン先生、あれれ、どうしよう?ちょっと戸惑う児童も見られます。
それでも「上手じゃなくていいよー」「何を描いたかわかればいいんだからね」というミヤケン先生の声に押され、なんとなくクレヨンを手に握って描きはじめました。
「15秒前―」…「はいストップ!」…3分って短いな!でも思ったより児童たちの手元の紙は色がついているように見えます。一斉に紙を持ち上げて、何を描いたか見せ合いました。
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「みんな、何、描いた?」桜の木、花が咲いた野原…など、ピンク色を選択した児童が多い様子。
ここでやっとミヤケン先生、これが何のゲームか発表します。「これはオンリーワンゲーム!同じお題でも、誰も描いてないものを描いた人が勝ち!」えー!?みんな桜描いちゃったよ!互いの顔を見合いながら、すぐそばの人が何を描いたか確かめ合う児童たち。
それでも何人か「すごい晴れた青空」「自分の誕生日会」など…ちょっと無理やり?…とは思えたものの、いくつかのオンリーワンが!

その後「夏」「赤いもの」など、いくつかのお題に挑戦しました。
どうやったら他の人と重ならない絵が描けるのか?自分が見つけられるオリジナルな視点がどこにあるのか?なんとなくつかめてきた児童たち。積極的にオンリーワンを目指して、発表の手を挙げていきます。
2回ほどのゲームでオンリーワンに選ばれた児童たちにはミヤケン先生特製ポストカードがプレゼントされたり、大盛り上がり!
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後半戦は、もう一歩踏み込んで、今度は「誰の絵が一番目立つか?ゲーム」!
これも同じお題で描く中でどんな絵が・誰の絵がぱっと見で人の心をつかむのかを競います。
「じゃ、お題は…『秋』にします!時間はちょっと長くして、4分ね!」ミヤケン先生の明快な指示のもと、すぐにクレヨンを動かすようになった児童たち。
少し考え中の顔の人もいますが、どんどん描けるようになっているみたい。「伝わることが大事だからねー」という言葉に、色や線・かたちも力強くなってきました!
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全員の絵を集めて、黒板に貼っていくミヤケン先生。「おーみんなすごいなー、個性出てるねー」
山、紅葉、どんぐり、きのこ、さんまの塩焼き、月にうさぎ…などなど、確かに秋は秋だけど、クラス中の絵が集まるとバリエーションが出ているのがよくわかります。
「さぁ、じゃ、この中でどれが目立つか、投票しましょう!目立つな、と思ったら拍手ね!1人2回までね」
ここで票が集まったのは、青い背景に描かれたさんま、思い切って線だけで描いたどんぐり、など。
「みんな赤っぽい色を選んでいる中で青が思いっきりくると、目立つよね」「色だけじゃなくて、線で目立つっていうのも、作戦だね」
この絵たちがなぜ目立ったのかを的確に説明するミヤケン先生の言葉に、ふむふむと聞き入る児童たち。
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このゲーム最後のお題「自由」では、もっともっと、児童たちの絵がオンリーワンになっていきました。
4分という限られた時間が長く感じられるようになってくるほど、絵が完成している感じ!
描き終わると早くみんなの絵が見たい、黒板にはり出すのを積極的に手伝ってくれる人もいます。
「どーしよう、こんなにすごい絵がみんな描けると思わなかったよ、迷うね、みんないい感じだよね」とミヤケン先生も驚いている様子。
でもここはゲームです、同じく拍手で5人の「目立ったで賞」を全員で決めました。
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「この中で、図工がちょっと苦手だな、っていう人、いますか?」ミヤケン先生は、最後にそう話を切り出しました。
クラスの半分くらいから手を挙がったのを見て「でもさ、今のゲームで、全然描けなかったって人は一人もいなかったよね」…そういえばそうだな?
うまく描かなくていい、伝わればいい。ゲームの間、ずっとそう言い続けてきたミヤケン先生。
「絵っていうのは、他の誰かとコミュニケーションができる、そういう力があると思います」
ゲームに勝とうと自分を押し出すこと、他の人が何を描くか気になること、そして誰かが描いたものを受け取ること。
たった3.4分で絵を描いて発表しあう、それを繰り返すだけで確かに色々な気持ちが生まれ、迷うことがなかったような気がします。

「絵って、オリジナリティとコミュニケーションだと思う。今日、みんなはそれが良くできていたと思います。すごい絵がたくさん生まれたし」
ミヤケン先生は「自由な絵」が並んだ黒板を見て、とてもうれしそう。
「次回から、もっと自分たちらしい絵を見つけていきましょう。そして、おっきくおっきく、それを描こう」

初回の授業はこれで終了!90分がなんだかとっても短く感じるくらい、たくさんの絵が生まれ、共有されていきました。
次回にまたどんな絵が生まれるか、期待が高まります!



photo: Kozo Kaneda

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第12回アーティスト・イン・スクール
発信!コミュニケーション・ペインターズ ―おっきく描こうぜ!ちいむ:ぼくらの絵
ミヤザキケンスケ×川口市立東本郷小学校6年生33人 
成果発表展@川口市立アートギャラリー・アトリア
2017年11月11日(土)~12月10日(日) 
10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
観覧無料
※関連展示として講師作品展〈カラフル・ザ・ワールド!〉を先行公開 10月28日(土)~
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このプログラムの過去記事はこちら↓から

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by atlia | 2017-10-11 15:05 | 学校×アトリア
AIS12:vol.0 発信!コミュニケーション・ペインターズ はじまるよ!
毎年秋、アトリアでは恒例となっています「アーティスト・イン・スクール」は今年度で12回目をむかえます!
第一線で活躍するアーティストが図工・美術の授業で先生(講師)をつとめるこのプログラムは、毎年1校1学年、川口市内の小中学校を対象として開催。
第2学期の一部である1か月半ほど、何回かの授業を経て、ともに作品を制作しつつ交流をもつことで、
児童生徒はもちろん、アーティスト・学校の先生にとっても、想像力・創造力・コミュニケーション力を刺激し合い、学び合う機会とすることを目的としています。

今年度は講師にミヤザキケンスケさん(ペインター)をむかえ、川口市立東本郷小学校6年生と一緒に図工の授業を行います。
カラフルに世界を描きだすミヤザキさんの表現に触れながら、今までにない壁画のような作品に挑戦!
本ブログでは、授業をご一緒するコーディネイターである当館スタッフの目線で授業をレポート、随時みなさまにお伝えします。

2学期はじまって少し落ち着き始めたこの頃、そろそろ1回目の授業!
今回は予告として、講師のミヤザキさんと、東本郷小学校について、ちょっとご紹介します。

ミヤザキケンスケさんは、トータルペインターとして壁画制作やワークショップのコーディネイトをしてきたアーティスト。
Super Happyをテーマに、ぱっと見ただけで人が幸せになれるような、色鮮やかな作品を数々生み出してきました。
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※1

近年では「OVER THE WALL」というプロジェクトを主宰、世界中に現地の人たちと一緒に描いた壁画を残す活動を推進中。
東ティモール、ウクライナなど、発展途上国や難民の多い地域などに自ら出向き、まさに世界を明るくするために絵を描いてきたのです。
ミヤザキさんの作品に繰り返し登場するモチーフであるお花はとってもカラフル、ぱっとひかる明るい笑顔に似ています。

現地の人と一緒に描くという姿勢は、大きな作品をつくること、さらにその土地に寄り添うためにも必要な要素だと考えているミヤザキさん。
今回のアーティスト・イン・スクールでは、東本郷小学校の6年生が過ごしてきた時間に、どう寄り添っていくでしょうか。
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※2

その東本郷小学校6年生は、学年が1クラスしかない、超がつく仲良し学級。
学年目標を「ちいむ(知恵・生き方・無我夢中の頭文字)」として、その決めポーズまで揃っちゃうのです。
「ちいむ」は5年生からずっと掲げている、いわばスローガンのようなもの。今年は2年目なので「ちいむセカンド」とするときも。
そこで今回はサブタイトルを「おっきく描こうぜ!ちいむ:ぼくらの絵」と付けました。
全33人の小規模学級、まさに「チーム」な一体感をもって、1枚の大きな絵に挑戦。
自分たちのこと、過ごしてきた6年間、そして東本郷小学校の魅力、を伝えるための「コミュニケーション・ペインティング」!
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※3

どんな交流と作品とが生まれるのか、今からとっても楽しみ。
この授業で制作した作品は、その記録資料とともに、アトリアで成果発表展として公開します。
本ブログでの授業レポートとともに、どうぞお楽しみに。


※1 ミヤザキケンスケ作品《Whale's tale》2016
※2 壁画制作中のミヤザキさん
※3 東本郷小学校外観

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第12回アーティスト・イン・スクール
発信!コミュニケーション・ペインターズ ―おっきく描こうぜ!ちいむ:ぼくらの絵
ミヤザキケンスケ×川口市立東本郷小学校6年生33人 
成果発表展@川口市立アートギャラリー・アトリア
2017年11月11日(土)~12月10日(日) 
10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
観覧無料
※関連展示として講師作品展〈カラフル・ザ・ワールド!〉を先行公開 10月28日(土)~
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by atlia | 2017-09-27 17:43 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.6 ひびけ!ひろがれ!音宇宙
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う[アーティスト・イン・スクール]。今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中6回目、最後の授業の様子をレポートします。

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学校からバスに乗りアトリアへやってきた児童たち。オープンしたての成果発表展が今日の授業の舞台です。入口間近のコーナーにはそれぞれが制作した「音のしおり」がズラリ!思わず歓声をあげ、表紙に大きく記された自分の名前を誇らしげに見つめます。

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今日の目標は、他のクラスの友達が制作した「音のしおり」を読んで内容を試し、「レポオト」を書くこと。1人1枚ずつ「音宇宙」の旅のチケットが配られ、そこに記されているのと同じ番号のしおりを手に取りました。

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必要な「音のかけら」も確認し、案内されている通りの手順で「音」を奏でます。書いた人がどんな「音」を伝えたかったのか想像しながら読み取り、自分ではなかなか思いつかないガイドに感心しながら「レポオト」に感想を書き込んでいきました。

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そしてしおりの内容を実演するところから発表しました。自分なりの解釈で奏でる「音」にみんながきき惚れ、何度もアンコールを受ける場面も。読み上げられた感想には友達の発見への共感が溢れています。

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テーブルの周りには児童の制作したしおりをクラスごとにまとめた「音ガイドブック」や、しおりの発案のもとになった「オトノオト」も展示されています。ページをめくりながらおよそ2ヶ月間の活動をそれぞれに振り返りました。

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最も興味を引かれたのは、既に多くのお客様から寄せられている「レポオト」。
「普段計量カップを鳴らすことは無いけど金属同士の音がとてもキレイでした。」
「音がすきになった。」
「平べったい石を机に置いて鳴らしたときと片方だけ持ち上げて鳴らしたときと音がちがいますね。」
など、新鮮な体験をさせてくれたことへの感謝の気持ちや、更に発見した「音」の報告などが記されています。

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児童たちが立派に「音ガイド」になれたことを称えるビッキーさん。そして「音宇宙はどこにありましたか?」と問いかけました。「家庭科室」、「校庭」、「自分の身体」、「アトリア」、「身のまわり全部」…とみんなで思い返すうち、「心の中!」という核心を突く言葉が飛び出しました。ビッキーさんが思わず感嘆してしまう一方児童たちは訳知り顔。自分自身が「音宇宙」であることを実感している様子です。


全6回の授業を通じて「音宇宙」を旅してきたアーティスト・イン・スクール。ビッキーさんとともに日常を未知なる世界として見つめ直し新たな気付きを得ていく様子が、児童たちの生き生きとした表情や言葉に表れていました。更にそれを見知らぬ人に向けて表現し発信することは小学3年生にとって容易いことではありませんでしたが、発表展を訪れた多くのお客様たちが児童たちのガイドを楽しみ、心のこもった「レポオト」が続々と増え続けています。
「音宇宙」が心や身体にあるものならば体験した人の数だけ広がっていくことでしょう。会期終了後、授業の本当の成果として児童たちに届く多くの人の声は、初めて挑戦し成し遂げたことの大きな手応えと、自分の生きる世界をより広くとらえていくきっかけをもたらしてくれるに違いありません。

このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
第11回アーティスト・イン・スクールNo.2 音宇宙を旅して発見 音のかけらひろい
第11回アーティスト・イン・スクールNo.3 音宇宙を案内する 音のしおり
第11回アーティスト・イン・スクールNo.4 中間発表会 ひびけ!伝われ!音宇宙
第11回アーティスト・イン・スクールNo.5 音宇宙の発表展 オープン計画
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by atlia | 2016-12-21 09:00 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.5 音宇宙の発表展 オープン計画
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う[アーティスト・イン・スクール]。今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中5回目の様子をレポートします。

「音のしおり」の発表と合奏で、自分たちの家族に「音宇宙」を体験してもらった前回。今回は「音ガイド」を目指す研修の総仕上げとして、アトリアで開催する成果発表展の準備を整えます。

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そこでは児童たちの制作した「音のしおり」が展示され、書かれた内容を実践してみることで「音宇宙」を旅することができる参加の仕組みが備わります。今まで制作した中からお客様に試してもらいたいしおりを選び、各自清書していきました。文字はなるべく丁寧に、色も工夫すればもっと楽しい雰囲気が伝わるかも?様々な「音」と戯れてきたこれまでとは一転、書くことに集中し、図工室が静けさに満ちています。

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これで完成と思えたところで、1人ずつビッキーさんのチェックを受けました。使うもの(音のかけら)の名前は正しく書けているか、「音」をきくまでの手順は読み手に分かりやすく伝えられているか、入念に確認しながら一緒に改善点を考えました。机の間を何度も行き来して、ようやくOKをもらえた時にはホッと溜息、こぼれる笑顔。

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1枚目を終えたら2枚目に取り組みます。お客様に試してもらいたい「音」に加え、学校や家などの特定の場所でしかきこえない「音」は、制作した全てのしおりを網羅する「音ガイドブック」に収録されます。

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ほぼ全員がチェックを終えたところで、ビッキーさんから次回の予告を受けました。全6回の授業の最終日、みんなはバスに乗ってアトリアを訪れ、展示された「音のしおり」についての感想を「レポオト」に書く予定。ここでも一度書いてみようと、ビッキーさん作の「音のしおり」が配られました。早速内容を試してみる児童たち。

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しおりを読んで感心したところ、やってみて難しかったこと、きこえた「音」の面白さなど、同じ体験をしていても書き込まれる感想は人それぞれ。数人が発表し、長いようで短かった学校での授業が終了しました。あとは発表展でお客さんを迎えるのみです。

これまでの活動がどんな形で展示され、どのような成果に結びつくのか、まだ想像がつかない様子の児童たち。アトリアへ行く日を楽しみに待ちながら授業は残すところあと1回!


このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
第11回アーティスト・イン・スクールNo.2 音宇宙を旅して発見 音のかけらひろい
第11回アーティスト・イン・スクールNo.3 音宇宙を案内する 音のしおり
第11回アーティスト・イン・スクールNo.4 中間発表会 ひびけ!伝われ!音宇宙
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by atlia | 2016-11-20 09:00 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.4 中間発表会 ひびけ!伝われ!音宇宙
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う[アーティスト・イン・スクール]。
今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中4回目の様子をレポートします。

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この日は学校公開日。広くて開放的な多目的ホールに3年生全員が集まり、それぞれの家族に囲まれての賑やかな授業です。どんなことが起こるのか、期待半分、緊張半分な児童たち。

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前回制作した「音のしおり」の振り返りから活動がスタートしました。3 人1 組のグループで交換し、書かれている内容を試してみます。言葉や絵に表した自分の「音」は仲間に伝わるでしょうか。お互いに確かめ合い、分かりにくいところは相談しながら書き直し、より確かなガイドに向けて更新していきました。

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すると「次は音宇宙の合奏をしよう!」とビッキーさん。自分の「音のしおり」が楽譜だと言いますがリズムも音階もない多種多様な「音」をどうやって合わせるのでしょう?クラス別に3種類の「音」のグループに分かれて並ぶ児童たち。指揮者のビッキーさんが指を1本立てると小さな「音」、2本で中くらいの「音」、3本で大きな「音」のグループが奏でます。

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ビッキーさんの手が頭に載ったら独奏の合図。もう1人加わると味わい深い二重奏になります。1クラスずつ練習し、出番を待つ間も身振りを真似て要領を覚えていきました。耳の感覚を開き、身体を動かし続けることで気分も高揚していくみたい。

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そして本番!といきたいところですがその前に小休止。各クラス数人ずつが家族の書いた本人が読み上げる内容を、きき役に立候補してくれた人が試します。ぜひとも素敵な「音」を奏でてみせようと意気込む先生の熱いパフォーマンスに大盛り上がり。様子を見守っていた児童たちの小さな兄弟も参加してくださり、会場があたたかな雰囲気に包まれました。我も我もと他のクラスからも手が挙がります。友達の見つけた「音」がずっと気になっていたんですね。

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合奏の構成要素を確認したところでいよいよ本番。ビッキーさんの指揮に意識を集中しながら重なり合う「音」の変化を楽しみ、練習のときよりも抑揚豊かな印象の演奏です。調理器具の鋭い「音」がメインを飾るクラスもあれば文房具や自然物の柔らかな「音」が心地良いクラスもあり、奏者の一体感が増すごとにそれぞれの特色が際立つよう。

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息を合わせて一旦音量を下げたところから徐々に上げていき、迎えたフィナ―レでは盛大な「音」を奏でながら一同満面の笑顔!これまでの積み重ねと即興が相まった「音宇宙」のオーケストラを高らかに響き渡らせたのでした。

活動の成果の一部を家族に披露して、次回はついに学校での最後の活動。成果発表展を見据えて「音のしおり」を完成させます。

このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
第11回アーティスト・イン・スクールNo.2 音宇宙を旅して発見 音のかけらひろい
第11回アーティスト・イン・スクールNo.3 音宇宙を案内する 音のしおり
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by atlia | 2016-11-08 19:04 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.3 音宇宙を案内する 音のしおり
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う[アーティスト・イン・スクール]。
今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中3回目の様子をレポートします。

身のまわりから素敵な「音」を見つけ出し、その在りかやきき方を多くの人に伝える「音ガイド」を目指す授業。
前回までは身近な道具や場所から思い思いに「音」を探して記録することを活動の中心としてきましたが、今回は記録した内容を工夫して誰かに伝え、「音宇宙」に案内する第一歩を踏み出します。

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その前に耳の感覚を開く準備運動。何も道具を使わずに自分自身の身体から「音」を探り出してみようとビッキーさんが呼びかけました。まずはシンプルに手を叩いたり擦り合わせたり指を弾いたり。開いた口の間近で鳴らすとよく響きます。

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足を踏み鳴らすときは上履きを履いているのといないのとで「音」が違いますね。

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髪の毛からも「音」はきこえるでしょうか。思いつく限りのことを試しつつ微かな違いまできき分けるのがすっかり得意になった児童たち。
「両手の指を組んで手のひらの下の方を打ち鳴らす」
「舌を丸めて口の奥のほうを弾く」
「上下の歯を合わせてカチカチ鳴らす」
など、今回も多彩なアイディアが発表されました。

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身のまわりだけでなく自分の内側にも「音宇宙」を感じられたところでいよいよ授業の本題。これまで記録してきた「オトノオト」をもとに、素敵な「音」の在りかやききかたを伝える「音のしおり」を制作します。
「オトノオト」は発見したことを自分で覚えておくためのメモ。一方「音のしおり」は人に読んでもらう案内書。読み手のことを考えながら「音」をきくために必要なもの(音のかけら)やきき方の手順などを分かりやすくまとめます。

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これまでの発見が詰まった「オトノオト」。コピー用紙、調理器具、校庭にあるもの、自分の身体を起点に旅した「音宇宙」をそれぞれに振り返り、ぜひ人に紹介したいとっておきの「音」を選びました。

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そしてきき方の手順を説明しようと試みますが、これがなかなか難しい・・・!自分がその場に居なくても言いたいことが伝わるように書かなくてはならないのです。大事に保管しておいた「音のかけら」を取り出し、あるいは家庭科室から借りてきて何度も確かめる児童たち。読み手に分かってもらうのに必要な情報は?使うものの部位や細かな動作、「音」の微妙なニュアンスなどをどう表現したら良いだろう。ビッキーさんや先生と相談しながら懸命に取り組みます。

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それぞれの発想が深められ、まとめられた「音のしおり」。その内容はユーモラスだったりどこか哲学的だったり。精一杯尽くした言葉や絵に、伝えたい気持ちが溢れています。

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最後に数人が発表し、読み上げられた手順をビッキーさんが試してみました。素敵な「音」のきき方がイメージ通りに伝わり成果は上々。「音ガイド」に大きく一歩、近づけたに違いありません。

さて次回は学校公開の日。授業を参観する家族の前で「音のしおり」を紹介し、一緒に「音宇宙」を旅します。
授業は残すところあと3回。その様子を当blogで随時お伝えしていきます。今後の更新をお楽しみに!

このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
第11回アーティスト・イン・スクールNo.2 音宇宙を旅して発見 音のかけらひろい
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by atlia | 2016-11-03 14:52 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.2 音宇宙を旅して発見 音のかけらひろい
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う[アーティスト・イン・スクール]。
今年度は[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]と題し、パフォーマーの尾引浩志(通称:ビッキー)さんと辻小学校3年生の82名が活動中!全6回中2回目の様子をレポートします。

身のまわりから素敵な「音」を見つけ出し、その在りかやきき方を多くの人に伝える「音ガイド」を目指す授業。前回はA4コピー用紙を材料にして発見した「音」を「オトノオト」に記録しましたが、今回は図工室を飛び出し、他の教室や校庭にまで活動の場を広げてのびのびと「音宇宙」を旅します。

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その前にまずは耳の感覚を開く準備運動。児童それぞれ、目の前にある机に耳を押し当てるようビッキーさんが呼びかけました。その姿勢のまま机の天面を手で叩いてみると、身体を起こしていたときよりも大きな「音」!指でなでたり爪でこすったりしたささやかな「音」もよく響いてきこえます。

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更に机の脚や床、水道や掃除用具入れなどに児童たちの興味は移っていき、思い思いに耳を当てながら「音」や響き方の違いを楽しみました。これから「音宇宙」をより奥深く旅するヒントになるでしょうか。

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「音」を味わう心と身体の準備ができたところでいよいよ「音宇宙」に出発!前半の舞台である家庭科室には様々な「音」を秘めた「音のかけら」として、たくさんの調理器具が並んでいます。
見たことはあるけど名前の知らないもの、初めて触るものなどに児童たちは興味津々。それぞれの鳴らし方や組み合わせによる変化を探りつつ、盛大に、あるいはそっと奏でてみるみんなの「音」が渦のように広がっていきました。

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面白い発見ができたらすぐに「オトノオト」にメモします。3冊目、4冊目に取り掛かる人もあれば、ひとつの「音」をじっくり吟味する人もあり、それぞれ異なるペースを示しながらも熱中している様子。

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そして今日1回目の発表の時間。今回も勢いよく、次々に手が挙がります。
「大量のおはしやスプーンをボウルの中に一度に落とすと、落とすものによって音の大きさや響きが変わる。」
「お好み焼き用のヘラをしっかり握って平たいところを叩くと澄んだ音がする。」
「水切りザルにスプーンや茶たくを入れて回すように振るとシャッシャツと鳴る。」
多彩なアイディアと実演をききながらなるほどと感心したり「自分も同じものを見つけた」と共感したり。思いがけず美しい音色が響いたときには、残響が消えるまでみんなでウットリとききいりました。机の上で実演されるときには寄り集まって一斉に耳を当てる場面もあり、準備運動の効果が見て取れます。

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授業の後半は校庭へ。広い空の下、3人1組のグループで相談しながら手探りで旅していきました。校庭には何があったっけ?面白い「音」がしそうな心当たりはいくつか思い浮かぶけど、それ以上に普段は気にしない足元や頭上、敷地の隅々にまで目がとまります。毎日遊んでよく知っているつもりの場所が「音」を通じて未知の世界へと変貌しているのです。

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この季節ならではの落ち葉や木の実も小さな「音のかけら」。場所が開けていている分、微かな「音」のひとつひとつが紛れずによくきこえるみたい。
一方フェンスの支柱は叩けば太鼓のように大きな音。「叩かなくてもきこえるよ!」との声があり驚いて耳を当ててみると、傍を車や風が通るせいでしょうか。管楽器のような不思議な「音」が確かに響いています。仲間と呼びかけ合うことで視野も発見も広がっていくようです。

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「音宇宙」を夢中で旅するうちにあっという間に時間が過ぎて、名残りを惜しみつつ図工室に戻りました。今日2回目の発表の時間です。
「木にたくさん茂っている葉っぱを揺らしたり枝でこすったりするとバサバサ鳴る」
「鉄棒の柱の部分を叩くと長く響く音がして、手で握る部分を叩くと短い音がする」
「半分埋まったタイヤの上に立って、正面のタイヤに跳び移ったときと斜め前に跳び移ったときとで音が違ってきこえる」
などなど、前半よりも更に多彩な「音」のきき方が紹介されました。木の枝や実、草や石など、ひろってきた「音のかけら」は名札をつけて大切に保管します。嬉しそうに見つめながら「宝物」と呼ぶ声もきこえてきました。

前回と合わせてたくさんの発見を得た「音宇宙」の旅。次回は自分が旅するだけでなく、誰かを案内するための「音のしおり」づくりに取り組みます。書きためてきた「オトノオト」からどのように発想が深められ表現されていくでしょうか。
授業は残すところあと4回。その様子を当blogで随時お伝えしていきます。今後の更新をお楽しみに!

このプロジェクトに関する過去の記事はこちら
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
by atlia | 2016-10-25 22:35 | 学校×アトリア
第11回アーティスト・イン・スクールNo.1 はじめまして!音宇宙の音ガイド
木々の葉がいつのまにか色づいて、今年も[アーティスト・イン・スクール]の季節がやってきました!
川口市内の小中学校にアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行うプロジェクト。2006年の開館以来、児童・生徒が講師との交流を通じて「本物」に出会い、互いの想像力・創造力・コミュニケーション力を育むことを目的に実施しています。

今回のタイトルは[ひびけ!ひろがれ!音宇宙]。川口市立辻小学校の3年生がパフォーマー:尾引浩志とともに身のまわりから素敵な「音」を見つけ出し、その在りかやきき方を多くの人に伝える活動を展開、プロセスと成果がアトリアに展示されます。

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鳥のさえずりや友達の笑い声・・・日常を楽しくする音はいくつもあるけれど、そこにもっと知らない「音」が隠れているとしたら?
講師の尾引(通称ビッキー)さんは、まるで目に見えない塵や頭上の星の感触を探り当てるかのように、自分の身体やまわりにある「音のかけら」をひろい上げて操る達人。普段は気づかないけれど実はすぐそばに広がっている「音宇宙」を案内する「音ガイド」として辻小にやってきました。挨拶代わりに得意の歌や楽器を奏でます。
南シベリアのトゥバ共和国に伝わる弦楽器「イギル」に合わせて歌う「ホーメイ」は、お経のような低音と笛のような高音がうねりながら重なり合う不思議な響き。一方首から下げた小さな「口琴」はビヨヨ~ン!と何ともヘンテコな響き。奏者の口の中や頭蓋骨と共鳴して独特な「音」が生まれるのです。

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音楽の授業で習うドレミに慣れ親しんでいる児童たちにとってはまさに未知との遭遇!あまりの驚きに息をのみ、こらえきれず大爆笑!!「宇宙人みたい!」と誰からともなく言い始めました。
そうです。これからおよそ2か月間の授業を通じてみんなも無限の「音宇宙」を旅し、「音ガイド」になるための研修を積み重ねていくのです。

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「音ガイド」を目指す活動の基本は耳の感覚を開いて普段は気づかない「音」を発見すること、それを忘れないよう文字で書きとめること。まずは見本としてビッキーさんが見つけた「音」の記録が紹介されました。例えば
「平たいビンに水を入れて角度を変えながらたたくと音の高さや音色が変わる。」
「色々な場所で思い切りくしゃみをすると響きが変わったり音がはね返ったりして面白い。」
「指の先でほっぺたをたたきながら口の大きさを変えると音の高さが変わって曲の演奏ができる。」
などなど。

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それって本当?と疑うのも束の間、見慣れているはずのものから響き出す思いもよらない「音」にみんなビックリ!感心しきり。誘われるように真似し始めます。耳の奥にまで意識を集中するうち自分の身体も「音」になっていくみたい。

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さて、今度は児童たちが「音」を見つける番です。身近な材料として1人に数枚ずつプリント用紙が配られました。そのまま振ってみたり筒型や蛇腹に折り曲げてみたり細かく刻んでみたり・・・。
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自分なりの研究に没頭し、あるいは仲間とアイディアを見せ合いながらわずかな音もきき逃すまいと耳をすまします。
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そして発見したことを「オトノオト」という小さなノートにメモします。どこで、何を使って、どうしたら、どんな音がきこえた?思いついた順にどんどん書き込んで早くもページが埋まる人もあれば、納得のいく「音」に出会えるまでよく吟味してから書き出す人もあり、立ち振る舞いもペースもそれぞれ。

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最後に「オトノオト」に記した発見を全員の前で発表しました。我こそはと次々に手が挙がり指名が追いつかないくらい。
紙の両端を持って真ん中を机の角にこすりつける、目の前にかざしてパンチをお見舞いするといった勢いのある「音」もあれば、耳元で少しずつ破くといった微かな「音」も。披露される多彩なアイディアをみんなで共有し、面白さを味わうことで「音宇宙」の入口に立てたかも?机の上に散らばった大小の紙くずも可能性を秘めた「音のかけら」。袋に入れて大切に保管します。

「音」を活動の中心に据えながら、実は音楽ではなく図工の時間に行うこの授業。目に見えない世界を探求することで、それまで意識していなかった自分自身の感覚や生き方を知り、物事の見え方が変わることを最終的な目標としています。初めての体験を児童たちがどう受けとめ、そこからどんな発想や表現が生まれるか、講師や先生方と一緒にスタッフもわくわくしているところ。全6回12コマの授業の様子を当blogでお伝えしていきます。普段はなかなか公開される機会のない児童の学校での取り組みや成長する姿を、どうぞお楽しみに!
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by atlia | 2016-10-10 14:16 | 学校×アトリア
第10回アーティスト・イン・スクールNo.6 まとめの授業
川口市内の小中学校に第一線で活躍するアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う長期プログラム[アーティスト・イン・スクール]。
第10回目の今年度は[ぼくらはひかりを変えられる]と題し、現代美術家の出田 郷さんと里小学校5年生の123名が10月から活動してきました。
このブログでは授業の様子をお伝えしてきましたが今回が最後の更新です。展示会場で行ったまとめの授業をレポートします!

学校からバスに乗り込み、いざアトリアへ!いつもの授業とは異なる学外での活動にワクワクの児童たち。ついつい姿勢も前のめりになってしまいます。
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アトリアでは出田さんが児童たちを迎えます。学校での制作の授業を終えてから3週間あまり。毎週のように顔を合わせていたのでなんだか久しぶりに感じます。
そしていよいよ出田さんに招かれるように会場へ。暗幕をあけるとそこにはカラフルなひかりを反射する作品たちが!
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懸命に作品を完成させた児童たちは他の班の作品を見ていなかったため興味津々。早速指示書を読んで作品を動かし始めます。
さぁどこにひかりがあるのだろう?壁や天井を見上げると…「あった!」思わず顔がほころびます。
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友達が自分の班の作品を楽しむ様子を見て、誇らしく嬉しそうな表情。
どうやったらよりたくさんのひかりを動かせるか、楽しんでもらえるか。見てくれる人の反応があったことで作品の制作を振り返ることができました。
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作品を鑑賞し終わったところで、今回のアーティスト・イン・スクールの感想を発表。
「思っていたよりにひかりの反射がきれいでびっくりしました」
「制作しているときには難しいこともあったけれど、展示できてよかったです」
「自分の班の作品が一番面白いと思います!」
出田さんに感想をお話しできるのもこれが最後、一生懸命に伝えます。出田さんも想像以上の素晴らしい展覧会になったと感想をお話しました。
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実体が捉えがたいひかりをつかまえる実験から始まった今回のアーティスト・イン・スクール。
授業を通して出田さんが伝えたかったことは「経験し、感じること」。思えば児童たちが制作で悩んだときに言葉で説明だけするのではなく「試しにつくってみよう」「実験してみよう」とアドバイスをしてきた出田さん。
そして実験をしてみると予想と異なる結果になることもしばしばありました。時間はかかったけれど全員が納得して制作ができたのも実験を行ったからこそ。児童たちはその大切さを制作を通して学んでいきました。
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まとめの授業でお別れにはなりますが、授業を通して出田さんが伝えていった「経験し、感じること」は生活のなかでもとても大事なこと。
授業の枠を超えて、これからの経験からより豊かに自分らしく工夫して過ごしていってくれたら。
そんな気持ちでバスを見送りました。


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第10回アーティスト・イン・スクール
〈ぼくらはひかりを変えられる〉
出田 郷(現代美術家)×川口市立里小学校5年生123名
授業期間:2015年10月7日(水)~12月2日(水)、全6回(各クラス)
成果発表展:2015年11月21日(土)~12月6日(日)、全14日間
主催:川口市教育委員会
企画:川口市立アートギャラリー・アトリア
撮影:阿部萌夢、長田水紀
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by atlia | 2015-12-18 22:10 | 学校×アトリア



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