ATLIA STAFF BLOG
カテゴリ:ワークショップ( 63 )
秋の企画展関連アートウォッチングを実施しました!
10月19日(日)、開催中の企画展〈川口の匠vol.4 麗のとき〉に関連したアートウォッチングを実施しました。作品を体験し、アートを身近に楽しむ鑑賞プログラム。今回は匠が制作した筆や根付を手に取り、その感触を味わいながら感想や疑問などを話し合います。主に関東圏の美術施設で活躍している「視覚障害者とつくる美術館賞ワークショップ」のみなさんと協働して企画し、市内外から8名の参加者が集まりました。

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話し合うポイントは主に2つ。「見えること(作品の物理的な特徴)」と「見えないこと(作品から受けた印象やそこから考えたことなど)」を言葉にして鑑賞を深めていきます。
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まずは関芳次のコーナーで筆の鑑賞。日本画や水墨画を描くためのバリエーション豊かな筆が展示されています。中でも目を引くのは、いくつもの細い筆を連結させてつくられた連筆(れんぴつ)。
「どの方向に、どのように連なっていますか?」
「1本はどのくらいの太さ?長さも全部同じですか?」
視覚障害者から投げかけられる疑問は晴眼者の視点を具体的にし、作品を細部までよく見る手がかりとなります。
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1本ずつ異なる筆のつくりに注目するうち素材にも興味がわいてきました。ケースに並んだ何種類かの毛を比べてみると、タヌキの毛はふんわりと柔らかそうでシカの一種であるアカサンバは毛艶が無く硬い感じ。ウマの尻尾は毛の1本1本が太く、とりわけ丈夫そうです。
「そういえば、ウマは尻尾を鞭のようにして虫を払うよね」
と参加者の一人が思いぽろっと発言したことにも、一同納得!
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実際の触り心地はどうでしょうか。特別に用意された3種類の筆を、いよいよ手に取って確かめてみます。穂先に指で触れた瞬間、感嘆の声をあげる参加者たち。
「想像以上に柔らかい!」
「こっちはガサガサ。これでは絵の具を含まないし先がまとまらないのでは?」
と、感じたまま、思ったままを実況中継するかのように伝え合います。形も材質も異なる3種類の筆はいずれもぼかしの表現に使われますが、広範囲を柔らかくぼかす用途や荒く筆致を残しながら狭い範囲をぼかす用途などでつくり分けられています。筆のつくりの多様さとそこから生まれる表現との関係を実感することができました。
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次は齋藤美洲のコーナーで根付の鑑賞。写実的だけれどどこかユーモラスな動物たちのポーズや表情などに会話が弾みました。
「これは何の動物?」
「タヌキだと思うけれど腹が極端に丸く膨れているね。」
「しかもその部分だけツヤツヤしてる。これも実用に適った形の特徴なのでは?」
と、感触や使い方に思いを巡らす様子は目で作品を触っているかのよう。
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手に取る期待がより高まったところで2種類の根付が登場。梱包が解かれるなり参加者から歓声が上がります。
「すごいツルツル!」
「饅頭に似てるけどボコボコしてる。動物が丸まった形?」
「丸まるというよりうずくまった感じ。」
「回してみたら猫の顔が!ほらここに耳があって…」
と、形を探る視覚障害者の手に晴眼者の手が添えられる場面もあり、視点と感覚を分け合いながら作品をまさに「一緒に見る」形となりました。石や動物の牙に思えた素材が木の実だと知り再び驚きの声が上がります。
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巾着とその紐を締める緒締(おじめ)とセットにして実際に身に着けてみました。着物の帯の代わりにベルトに根付を通し、収まりのよい着け方を自然と探り出す参加者たち。ベルトの上にウマの足が乗ると跳走する姿がより生き生きと見えます。


最後にプログラムの感想を1人ずつ発表しました。
「表面的にしか見ることのできなかった作品の印象を、触った実感から確かめることができて嬉しかった。」
「用途と機能美を自分たちで発見することができ、根付とは何かをより理解できた。」
「初対面同士で楽しく作品を鑑賞し、貴重な交流の機会を得られた。」
と、参加者たちの言葉には活動の充実感が表れていました。自分の見たものをどう言葉で表現すればよいのか、初めは探り探りでしたが、作品を触った途端に緊張がほぐれ、賑やかに会話しだす様子が印象的でした。

日本人にとって馴染みの深いものでありながら、普段は展示台やアクリルに隔てられている匠の作品たち。優れた実用性を備えた作品の本質に皆で触れることができたのではないでしょうか。

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by atlia | 2014-10-22 11:25 | ワークショップ
ワークショップ[つくって投げて!体で楽しむ粘土のかたち]を開催しました。
8月24日(日)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連ワークショップ[つくって投げて!体で楽しむ粘土のかたち]を開催しました。
小学3年生~6年生の11名が参加しました。

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講師は出品者の谷本真理さん。もともとは粘土でつくった壺や猫などを作品として発表していました。しかし、一度かたちにした粘土を何かの力で変形させたら面白いのではないかと考え、床に投げつけてみると、新たなかたちが生まれたそうです。
今回のワークショップでは、質感や色の異なる3種類の陶芸用粘土を使います。谷本さんのように粘土を様々な方法で触り、自分が気持ちいいと思う動きやさわり心地、面白いと思う粘土のかたちを見つけてみましょう!

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まずはウォーミングアップで、粘土の感触を確かめます。手で丸める、平たくする、細長く伸ばす、くるくると巻いて一つにまとめる…。谷本さんの掛け声にあわせ、3つの大きな粘土の塊をどんどん変形させていきます。色違いの粘土を混ぜてマーブル模様をつくり、「冷たい」「気持ちいい」と感触を楽しむ参加者。
粘土の扱いに慣れたところで、いよいよ作業開始。色々なさわり心地を味わうために、いくつかの「さわり方」を谷本さんが順番に教えてくれました。


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1.粘土を高く積み上げる。
柔らかい粘土を、とにかく誰よりも高くなるよう工夫して積み上げます。コロンとした丸い粘土を積み上げるとマカロンタワー、平たい粘土だとホットケーキのように見えます。

2.積み上げた粘土を崩す
せっかく積み上げた粘土ですが、これを壊します。名残惜しいけれど思いきって、えいっ!足で踏み潰したり、なぎ倒す姿は怪獣さながら。

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3.床に粘土を敷き詰める。
陣地取りゲームのように、どんどん粘土を床に敷き詰めます。表面をただ平らにするのではなく、足の指やかかとでデコボコを作る参加者もいました。ジャンプやキックなど、ダンスのようなダイナミックな動きを見せる参加者も。

4.敷き詰めた粘土を剥がす。
敷き詰めた粘土をめくるように剥がします。中には重すぎて2人掛りでも剥がせない粘土もありました。

5.粘土を細かくちぎる。
薄くめくった粘土を、紙のようににビリビリちぎります。ちぎった粘土を見てみると、大きさやかたちもさまざま。落ち葉のように細かくちぎれた粘土もありました。

6.粘土をまとる。目をつむって、気持ちいいと思うかたちをつくる。
感触に集中するために、目を閉じて粘土を触ります。どんなかたちになるかな?目を開けて粘土を見てみると、指の跡がくっきりと付いていたり、予想もしていないかたちになった粘土もありました。

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7.粘土を床に叩きつける。
小さい粘土をメンコのように叩きつけたり、大きな粘土を「おりゃ!」と声を上げながら勢いをつけて落としたり。大きさによって叩きつけた時の音も違いました。 同じ粘土を何度も叩きつけていくと、どんどん平たくなっていきます。かたちがどんどん変化していく様子も面白いですね。

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一通り作業が終了したところで、自由時間です。今までの作業で一番気持ちよかったものや、やってみたい動きを自由にやってみましょう!
平たくした粘土を手足にくっつけて「ひんやりシート」。粘土の冷たさを利用したアイディア商品です。

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全ての作業が終了し、鑑賞タイム。できた粘土のかたちが何に見えるかを発表します。足を冷やすブーツ、豚の顔をしたイモムシ、さまざまな大きさのバター、アンモナイト、春巻や鮭といったメニューの朝ごはん…
心地よいという感触をからだ全体で楽しみ、さまざまな作品が生まれました。

自分がつくりたいと思うかたちを表現するための粘土。しかし今回のワークショップを通し、冷たさ・柔らかさ・なめらかさ・弾力など、さまざまな面白い感触を持つものだと気づかされました。粘土だけでなく、身の回りの色々な物にも、面白いさわり心地が見つかるかもしれませんね。

今回のワークショップの作品は谷本さんの展示空間に取り入れられ、8月26日(火)・27日(水)には作品に触れることのできるイベントを行います。今回つくった粘土がどのようにかたちを変えていくのか、スタッフ一同とても楽しみにしています。
たくさんのみなさまのお越しをお待ちしております。
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谷本真理 作品参加可能日 (残り2日間!)

8月26日(火)、8月27日(水) 両日10:00~18:00

布団や粘土が散りばめられた展示空間の中で、素材のさわり心地を感じながら自由に遊ぶことができます。
参加無料(観覧料別途)、予約不要
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by atlia | 2014-08-26 10:56 | ワークショップ
アートウォッチング[さわり心地を探そう]を開催しました。
8月23日(土)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連アートウォッチング谷本真理編[さわり心地を探そう]を開催し、一般3名が参加しました。

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谷本さんは本展にて、空間の中に布団・ぬいぐるみ・粘土などの素材が散りばめられたインスタレーションを出品しています。制作上の関心事は素材の「感触」を楽しむことにあり、何か明確なかたちをつくるのではなく遊びや動きの「痕跡」をそのまま提示しています。
今回は谷本さんと同じように様々な素材の「さわり心地」を見つけた後、その体験を踏まえて展示作品を鑑賞しました。

作業の前にまず谷本さんの作品を鑑賞し、率直な感想を話し合います。
「秘密基地みたい。」「幼い頃に布団に落書きいたずらして怒られたことを思い出す。」「粘土で布団が汚れていて、住むとしたらちょっと抵抗感がある。」との呟きが。散らかったように見える空間に懐かしい思いを抱いたり、自分が住むことを想定したり。身近な素材をつかっているためか、自分の生活に置き換えた感想が多く聞こえてきました。
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次に作業場に移動し、自分の好きな「さわり心地」を探します!スポンジ、針金、ネット、新聞紙、消しゴム…いくつもの素材から気になるものを選びます。

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並んだ素材を端から端まで何度も触ってみて、感触を吟味していきます。中には穴を開けてみる参加者も。
「これだ!」という素材が決まったら、思いおもいの触り方で一番お気に入りの感触を探します。紙をくしゃくしゃにして布のように柔らかな感触にしたり、重ねた紙をずらす行為に心地よさを見出したり、針金を伸ばす抵抗感を楽しんだり…。同じ素材でも固くなる瞬間を楽しむかた・柔らかい感触を楽しむかたの両方がいて、一つの素材の中にも様々な感触が見つかりました。


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15分ほどかけて素材を触り続けた後は、それぞれお気に入りの「さわり心地」を発表し合いました。紙テープの芯をずらす感触、クラフトテープが手に張り付く粘着性、アルミ線を曲げ伸ばしするときの弾力など、なかなか言葉では伝わりにくい「さわり心地」も。また、さわることで変化した素材のかたちを眺めることで参加者がどのような「さわり心地」を見つけたのか、身振りを加えながら想像し合う場面もありました。

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心地よい感触を見つけた後にもう一度谷本さんの展示エリアへ。
じっくり触った後に作品を見ると、先ほどとは違うものが気になる様子。
「裸足で歩き回って粘土や布団の感触を確かめてみたい。」「どうやって楽しんだのか、粘土の触り心地はどうなったのか、気になる。」「ポップに感じる!」などの声が上がります。スタッフが「ポップに感じるとはどういうことか?」と質問すると、「白い壁に青や緑のテープが散りばめられていて明るい感じがする」という意見が。一方「ポップではないと思う。けれども、そういう見方をすることもできるのかと驚かされた」「ポップというより夢見心地に感じる」と、他の参加者の意見をきっかけにどんどん話題は膨らみます。アートウォッチングの前よりもたくさん感想の言葉が聞こえ、作品の違った見え方や思いが心に浮かんだようでした。

谷本さんの作品に触れ、かたちを変えられる参加可能日は8月26日(火)と8月27日(水)の残り2日間です!夏休み最後の思い出づくりに、ぜひアトリアへお越しくださいませ。
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by atlia | 2014-08-26 10:37 | ワークショップ
ワークショップ[てんてんボディ・ペインティング]を開催しました。
8月2日(土)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連ワークショップ[てんてんボディ・ペインティング]を開催しました。
小学4年生~5年生の4名が参加しました。

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講師は出品者の知念ありささん。知念さんは身近にある風景に焦点を当て、それらを点で紡ぎとるような作品制作をしてきました。また作品に使われている素材もシールなどの身近なものです。本展では誰もが身近な存在である自分の身体、そしてその中の「足」をよく見ることで膨らんだイメージを「てんてん」で描いています。
それを受け今回のワークショップでは、普段はあまりじっくり見ることのない自分の足には何があるのかを探しながら、知念さんと同じように「てんてん」をつかって足に絵を描きました。

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まずは準備運動。自分の足を見ていると同じ姿勢をとり続けて疲れてしまうので、入念に身体を動かします。足を前に出して、のび~と前屈。すると、自然と自分の足を観察することができます。指を曲げると、普段は見えないしわや骨が出てくるなど、早速発見が!

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それでは、いよいよスタートです。今回使う道具はボディ・ペインティング用の絵具と、歯医者が使う細い棒です。

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初めは緊張気味だった参加者も、時間が経つと真剣に黙々と足にてんてんを描いています。自分の足と向き合い、さまざまな発見をしながら描いているのでしょう。

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「足の指を曲げると、てんてんが綺麗だね」など、自分では見ることのできない角度での発見もありました。また、片足だけでなく、両足をくっつけることで形が見つかるという発見も。足の見方を変えると、さまざまな発見がありますね。
発見はかたちだけではありません。同じ色を「てんてん」で描いても、肌の色は人それぞれなので、どこか違う色に見えます。

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作品が完成したら、自分のお気に入りの角度で写真をパチリ。花を描いた作品もあれば、海と少女を描いた物語のような作品もありました。

自分の足をじっくり観察することにより普段気づかなかった自分の身体に目を向け、さらに他の人と比べてみることで独自の面白さを見つけることができます。人と違うということは悪いことではなく、素晴らしいことなのだと感じられるワークショップでした。
今回制作した作品の写真は、8月15日(金)の知念さんの公開制作に取り入れられ、会期中展示空間に展示されます。どのように作品に取り入れられるのか、ぜひアトリアでご覧ください。
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by atlia | 2014-08-10 14:30 | ワークショップ
ワークショップ[不思議な「きかい」をつくろう1.2]を開催しました。
8月2日(土)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連ワークショップ[不思議な「きかい」をつくろう1.2]を開催しました。
全2回の開催、1回目は小学生14名、2回目は中学生以上の5名に参加いただきました。

講師は出品者の安西剛さん。
本展では日用品とモーターを組み合わせて不思議な動きをする「きかい」を展示しています。
しかも、その周りには「指示書(つくり方)」が併せて置かれており、遊びにきてくれた皆さんが「きかい」そのものをつくれるようになっているのです!
安西さんの制作を受けて、今回のワークショップでは「きかい」はもちろん、誰かにそれをつくってもらうための「指示書」をつくることにも挑戦しました。

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まず第1回、小学生の皆さんに参加いただいた回。

安西さんはホワイトボードをつかって、丁寧なイラストを描きながら「きかい」づくりのポイントを説明します。
材料として用意されているのは、どこにでもありそうなバケツ・ボールペン・たわしなどの日用品と、結束バンド・青いテープ。そして動力となるモーター。安西さんが日頃の制作でつかっているものと全く同じ。
ハサミなどの道具は一切与えられません!すべてその中で工夫しながら制作せねばならないのです。
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テープのつかいかたを丁寧に教わった後、気になる日用品をチョイス。モーターにテープや結束バンドで固定していきます。
固定できたら少し実験。どんな動きをするのか、電源がきているコードにつなげて確かめます。
そうすると、あらら?思ったより強いモーターの回転で接着がとれてしまったり、部品自体が重くて回らなかったり。
単純な作業に見えていたのに、思ったより難しい!試行錯誤の繰り返しです。
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でも、制作時間には制限があります。次に他の人にその「きかい」をつくってもらうための「指示書」を書かねばならないのです。
今まで自分が夢中になってつくっていたものを客観的に説明するのは案外難しいもの。
完成形を想像しながら、そして今までの自分の作業を思い出すのに苦労しながら、言葉で説明したりイラストを描いたり。
安西さんの「直してほしいポイントや壊れやすいところも教えてあげよう」というアドバイスに応えるのにも四苦八苦。

しかしここで終わりじゃありません!
実際にその「指示書」で他の人がどうやって制作するか、それも実験してみます。
今まで自分がつくっていた「きかい」と「指示書」を、名残惜しくもその場に残し、席替えタイム。他の参加者がつくっていたものの前に座ります。
まったく違う「きかい」を前に、「指示書」を一生懸命に読み解こうと、ここでも一苦労。
それでもこれをより良くするにはどうしたら良いか、長い時間考える人、ひとまず手を動かしてみる人などなど、様々な反応が。
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続いて第2回目の一般の部。

小学生の部と同じようにモーターとテープの説明の後に「きかい」をつくります。
モーターを付ける土台からつくり始める、モーターを回してみて動き方からつくるなど、つくりかたに個性が表れます。ときおりコードに部品が絡まったり、取り付けた部品が飛んでいったりとアクシデントの連続で戸惑いつつも、試行錯誤しながらきかいをつくり上げていきます。
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「きかい」制作の後は絵や文章で「指示書」をつくります。次の人に「こんなことをしてほしい!」と希望を託す指示書や「あとはお任せします」と自由な発想を期待する「指示書」もありました。

そして席替えの時間!他の参加者が作成した「指示書」を読んで続きをつくり、壊れたところを直します。部品をつけ足したり、テープで補強したり…こうした方がいいのでは?というアイデアを膨らませてきかいをつくりかえていきます。中には自分がつくったきかいの変貌ぶりに思わずツッコミを入れる場面も。完成したきかいを見た参加者からは「指示書」を的確に読み取ったという表情、新たな組み合わせに対する驚きの表情、様々な反応が。
「指示書」に託した意図とそれを受け取る人の解釈の間で起きた捉え方のズレを参加者のみなさんが感じられたワークショップになりました。
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今回制作した作品は会期中展示空間に展示され、毎週木曜日の午後には来館者の手が加えられます。「きかい」たちがどのようにつくらりかえられていくか、その様子をぜひアトリアでご覧ください。
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by atlia | 2014-08-08 10:22 | ワークショップ
ワークショップ[となりの色+じぶんの色=みんなの絵]を開催しました
7月26日(土)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連ワークショップ[となりの色+じぶんの色=みんなの絵]を開催しました。
小学1年~6年までの18名が参加しました。


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講師は出品者の江川純太さん。今回のワークショップでは江川さんの制作を追体験し「自分が描きたい絵」ではなく「画面と対話しながら描く絵」を体感するため、みんなで交代しながら絵を描きました。


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まず作業の前にクジを引き、使用する道具と絵具の色を決めます。手渡されたのは積み木・お玉・サンダルなど意外なものばかりで、どうやって描けば良いのか戸惑ってしまう参加者も。しかし紙に試し書きしているうちにスタンプのように模様をつける・ヘラのように絵の具を伸ばすなどのつかい方を見つけ、一つの道具で様々な表現ができるようになりました。

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いよいよ本番です。黒い枠が描かれたキャンバスが全員の前に並び、江川さんの合図とともに一斉に描き始めました。しかし、2分経ったところですぐに「手を止めてください。」の合図が。まだ描き足りない様子の参加者も見られましたが、ここからが今回のワークショップの醍醐味です。
次は他の参加者が描いたキャンバスの前に移動し、再び同じ道具をつかって描きます。今度は既に乾いていない絵具がたっぷりと乗っているため、自分の思い通りの色・かたちを表現することができません。参加者はどのように描くか迷いつつも手を進め、絵具が混ざらないよう空いている部分に色を乗せる・思い切って2つの色をキャンバス上で混ぜ合わるなと、様々な方法で画面と向き合いました。

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こうして先に描かれた色・かたちに着目しながら2回3回とキャンバスを交代していき、最後にはそれぞれが初めに描いたキャンバスに戻って仕上げの一手を加えました。自分が描いた色やかたちがすっかり変化し、目を丸くする参加者も。

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自分の描いたものと他の参加者が描いたものが混ざり合うことによって、予測不可能に変化しながら完成した18枚の「みんなの絵」。
今回の制作した作品は江川さんが手を加えた後タイトルをつけ、会期中展示空間に展示されます。
どんな作品になったのか、ぜひアトリアで完成作品をご覧ください。


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by atlia | 2014-07-31 15:17 | ワークショップ
ワークショップ[アトリアデビュー「ぼくらの一番大きな絵!」]を開催しました
5月24日(土)・25日(日)、ワークショップ[アトリアデビュー「ぼくらの一番大きな絵!」]を開催しました。

毎年恒例の「アトリアデビュー」は年中・長のアトリアのワークショップに初めて参加する方を対象に開催。
アートを楽しく、身体いっぱいで感じていただくためのワークショップです。
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今年の講師は伊藤泰雅さん。
タイトルを「ぼくらの一番大きな絵!」として、絵の具遊びをしながら大きな絵画に挑戦しました。


画家である伊藤さんは、ご自身の作品も持ってきて壁にかけてくれました。
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色鮮やかな「空」を描いたその絵画作品は、初夏のさわやかな季節にぴったり。
「宇宙みたい!」「どうやって描いたの?」と感想を伝えてくれる参加者も。

今回は伊藤さんの200号のその作品よりも、大きな絵に挑戦します!
床に広げられた大きな紙を前に、ちょっと緊張気味の面持ちの参加者。
まずは伊藤さんが色々な画材を持って見本をみせてくれます。
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黄色のクレヨンをつかって線を描いていきます…が、ちょっとどうやら見えづらいみたい…。
しかし、そこに絵具を塗ると、黄色のクレヨンが浮かびあがって、きれいな線が!絵具の色とも重なって、素敵な色になりました。
少し緊張がほぐれたのか、参加者は各々好きな色の絵具やクレヨンをもらって自由に描きはじめます。
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刷毛で綺麗な色を広げていくと、たくさんの参加者の色が混じり合い、とっても賑やか!
3mもある紙のはずなのに、全員で描いていくとせまいくらいに感じます。
こちらでは黄色・あちらでは茶色だったところが混ざりあいオレンジになってひろがったり、誰かが塗った紫にピンクの点々を入れて模様をつけたり。共同制作ならではの楽しみも見つけられました。

2枚目は、もう緊張せず、白い用紙にどんどん描いていきました。
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慣れてきた参加者は刷毛だけでなくローラーや毛糸玉、大きなローラースタンプにも挑戦。
伊藤さんも不思議な道具たちをどうつかうか、見本を見せてくれました。
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今までとはちょっと違うかたちが見えたり、違う塗り方に気づいたり、様々な発見があります。
スタッフから積極的に絵具をもらい、一緒に制作できるようになりました。

しかし、今回はここで終わりじゃありません。
全員で描いた大きな絵、これを伊藤さんの作品が壁にかかっているように、壁に持ちあげて観てみます。
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すすーっと天井にむかって持ちあがっていと、参加者さんから自然に歓声が。立ててみてみると、床で描きながら観ていたときよりも、ずっと大きく感じます!
しかも、その作品が、くるっと回転!角度を変えて観てみると、またなんだか違う作品みたい。
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くるくると違う方向から見てみることで、制作中には見えていなかった新しい魅力を発見できました。
お気に入りの角度を見つけ、写真をパチリ。皆さん良い笑顔、素敵なお土産になりました。
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このワークショップで出来た作品は、本日より6月1日(日)までアトリアの入口付近で公開中!
お近くにお越しの際は、ぜひご覧くださいませ。
by atlia | 2014-05-27 10:01 | ワークショップ
アートさんぽ「かたちハンター!」を開催しました
5月11日(日)、春の企画展〈フィールド・リフレクション〉関連アートさんぽ[かたちハンター!]を開催しました。
小学1~4年生まで、8名が参加しました。

講師は出品作家の伴美里さん。
今回の展覧会では、生まれ育った石川県白山市や川口市内各所で出会った切り株・植木などのかたちをしたキャンバスに、その場所の光景を描いた作品を出品されています。

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作品の前で、ご自身とかたちとの出会いについて語る伴さん。キャンバスの外形の元になった木片は川口市内で盆栽業を営んでいる方に手渡されたもので、盆栽として育てられている樹木の健気さと逞しさの両方に感動して持ち帰ったそうです。
参加者も自分が気になるかたちや面白いと思うかたちを探すため、さんぽに出かけます。

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マップとスケッチ用紙を持って、日差しが眩しい公園へ。ゆっくり歩きながら風景を見つめると、1本の木の中にも葉っぱや皮の剥がれ跡、枝が落ちた後にできた空洞など、多くのかたちが見つかります。

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公園の中を1時間ほど歩いてかたちを探した後は、参加者それぞれが一番気に入ったかたちをスケッチしました。

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参加者が見つけたかたちの数々。同じ場所を歩いても、心に残るかたちは一人ひとり違います。

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さんぽの後はスタジオに戻り、スケッチしたかたちを切り抜いてカードをつくりました。
そして伴さんからは、並木元町公園で見つけたカツラの葉のかたちをプレゼント。


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完成したカードは机に並べて参加者全員で鑑賞しました。
空めがけて飛んでいく瞬間の風船や芝生に引っかかっていたビニール製の風船玉など、どこで見つけたのかと伴さんが驚く場面も。


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今回さんぽした並木元町公園は、参加者のほとんどが一度は来たことのある場所。しかし、伴さんの制作の視点に触れることで、一度見たことのある風景の中であっても新鮮な気持ちでかたちを見つけることができました。

日頃から目にする場所にも、感覚を研ぎ澄ませて歩いてみれば多くの発見が隠れています。今回のアートさんぽが、何気ない日常に様々な面白味を見つける機会になってくれると嬉しいです。
by atlia | 2014-05-15 09:13 | ワークショップ
ワークショップ[ピンホールカメラづくりと撮影会]を行いました
4月12日(土)に春の企画展関連ワークショップとして[ピンホールカメラづくりと撮影会]を行い、小学1~4年生の7組の親子にご参加頂きました。

講師は写真家の小原佐和子さん。
春の企画展〈フィールド・リフレクション〉の出品作家である本橋成一さんのアシスタントも務めていらっしゃいます。
まずは写真の最大の特徴であり魅力である「二度と戻らない瞬間を写し取り記録する」という点について、ご自身の写真作品を見せながらお話し下さいました。
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カンボジアで撮影した親子の写真には、その後プリントしたものを届けようと再訪した時には別の場所に引っ越してしまった後で会うことが出来なかったというエピソードがありました。
その代わりに近所の人に2人の写真をプレゼントしたら、「いなくなってしまった彼らのことをいつでも思いだせる」と、喜んで受け取ってくれたと小原さん。
人の記憶をつないでいく写真の不思議な力を教えて頂きました。
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では、そもそもカメラってどんな仕組みになってるの?そんなことも探りながらピンホールカメラづくりをスタート。
意外にもカメラの仕組みはシンプルで、向こう側からの光をレンズに集めて通しこちら側に写すだけ、とのこと。
レンズを通った光は上下が逆になるので、今回のピンホールカメラでも逆さまに写るという話にみんな興味津々です。配られたレンズを手に取り熱心に覗き込む姿も。
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それぞれ持参した牛乳パックをベースにして、2種類の黒画用紙と黒のマスキングテープで組み立てていきます。
隙間から光が漏れていないか確認しつつ、親子で協力しながら丁寧につくりました。
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小原さんにピントの合わせ方や撮りたいものの選び方などを教わった後は、いよいよアートパークに出て撮影会スタートです!
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アートパーク内の木々や建物など、15分間カメラを固定させて写し取っていきます。あらかじめ撮影したいものを決めてきた方や、撮影するものや角度などをじっくりと選ぶ方など様々で、親子で話し合いながらすすめていきました。
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どんな風景が写ったかな…?室内に戻り小原さんの指導のもと、カメラから感光紙を取り出しすばやくアイロンを当てます。一気に浮かび上がる青い風景写真にみんなびっくり!
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撮影は2回行い、最後には撮影した写真をまとめて、感光時間や天気・何を撮影したのかなどの記録を書き留めたミニアルバムを作成しました。
お土産には感光紙10枚をお渡ししました。
自宅や出掛け先などで撮影にチャレンジして頂ければと思います。

ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました!
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by atlia | 2014-05-02 15:51 | ワークショップ
アートさんぽ[かたちハンター!]参加者追加募集!

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現在開催中の展覧会〈フィールド・リフレクション〉関連のアートさんぽ[かたちハンター]の追加募集を行います。

[かたちハンター]では、出品作家の伴美里さんと一緒に「気になるかたち」を探しながらアトリア周辺をさんぽします。葉っぱや彫刻、木の幹のもよう…何気ない風景の中でどんなかたちが見つかるでしょうか。見つけたかたちは色画用紙にスケッチして切り抜き、オリジナルカードにして持ち帰ります。新緑の木々が心地よい季節、いつもと違った視点でさんぽしてみませんか?

たくさんの皆さまのご応募、お待ちしております。

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アートさんぽ [かたちハンター!]

日時:5月11日(日) 13:30〜15:30
定員:小学生 12人
講師:伴 美里(画家/出品作家)
参加費:500円
申込締切日:5月6日(火)

※申込はお電話(048-253-0222)または窓口にて直接受付致します。

http://www.atlia.jp/ws_lecture/
by atlia | 2014-05-01 14:09 | ワークショップ



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