ATLIA STAFF BLOG
カテゴリ:アートさんぽ( 11 )
アートさんぽ「絵になる工場風景」を開催しました。

1014日(日)、市内の鋳物工場を中心として「絵になる」風景を訪ね歩くまち歩きツアーを開催しました。

講師は建築画家の大渕澄夫さん。8年ほど前から市内の町並みや古い建物を数多くスケッチしてきました。取材の際は道という道を自転車で走り、絵になりそうな場所を探し回るそうです。

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参加者は鋳物工場を描いた作品や昭和時代の川口の様子についても紹介していただきながら、今回のアートさんぽにとって大切な「風景鑑賞のコツ」について学びました。正解や不正解を気にせず何にでも興味を持つこと・常に新鮮な気持ちを持つこと・視覚だけでなく五感をフル活用すること…。それから、大渕さんならではの視点である「絵に描きたいなと思う場所を見つける」ことも。

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訪問先の矢澤工場は、キューポラを使って鋳物製品を製造している工場です。川口といえば川口を舞台にした映画『キューポラのある街』のイメージが今でも広く知られていますが、実は現在ではほとんどの鋳物工場が電気炉を導入し、キューポラが稼動する工場は非常に少なくなっています。

「何てったって、川口といえばキューポラと言われるんだ。やっぱりその風景を残していきたいじゃないか。」

と語る、社長の矢澤さん。何としてもキューポラを守り抜いてやると言わんばかりの、プライドと愛情が伝わってきます。参加者は神妙な面持ちで耳を傾けていました。

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工場の中は仄暗く、窓から筋のように光が差し込んでいました。その光を受けてキラキラと輝く地面の砂、無造作に積み上げられた製品の型、無駄の無い手つきで作業に勤しむ職人の方々の横顔。その全てが、心に染み入る風景として感じられました。

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もう一つの訪問先は喜楽湯。2012年にもアトリアのアートさんぽ「銭湯のある街歩き」で伺ったことがある銭湯で、今も昔と変わらず薪を使って湧き水を沸かしています。今回はその薪置き場と風呂釜の焚き口を見せていただきました。

焚き口蓋を開けるとほのかな暖かさが参加者を包み込み、煌々と輝くオレンジ色の炎が。燃料となる薪は廃屋の建材をリサイクルしているため、ボイラーを導入するよりも低コストで済むのだとか。その代わり、営業時間中はずっと火の番をするそうです。

「ボイラーで沸かす湯よりも、薪で沸かす湯の方がやわらかく感じる、という方もいますよ。」

と、中橋さんからのコメント。当日の気温は16℃、温かいお風呂への恋しさが募りました。

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訪問先に向かう途中や帰り道では、大渕さんおススメの「面白いもの」「気になるもの」を沢山ご紹介いただきました。その一つが、かつてアトリア周辺にあったサッポロビール工場の記念マンホール。近くにお住まいの参加者も「知らなかった!」と驚かれた様子です。ほんの少し注意深く見たり、見方を変えたりするだけで、新鮮な発見があることに気づかされました。


普段見られない鋳物工場や銭湯の裏側といった場所も楽しみつつ、普段何気なく通り過ぎていた場所も楽しむことができた今回。終了後も大渕さんは、「このまちにいる人、ここにある建物、それが全部重なって『風景』になるんだよ」と感慨深げでした。そういった視点で見れば、きっとまだまだ多くの「絵になる風景」が身のまわりにあることでしょう。歩き慣れた道でも今一度じっくり眺めてみたい、そんな気持ちになるまち歩きとなりました。


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by atlia | 2017-10-18 15:46 | アートさんぽ
アートさんぽ[匠と行く!野外彫刻ウォッチング]を開催しました!
6月10日(土)、アートさんぽ[匠と行く!野外彫刻ウォッチング]を開催しました。講師は長谷川善一さん(長谷川鋳工所社長、彫刻家)と寺島政人さん(彫刻メンテンナンス)。彫刻の制作・修復に携わる2人の「川口の匠」に案内いただき、駅前の「川口西公園」に立ち並ぶ彫刻を見て歩きました。

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出発前に講師のお2人が写真スライドを用いて自己紹介。長谷川さんは美術家の河口龍夫氏から依頼された鋳造の仕事(※詳しくは当blog過去記事「時間の位置の物語(1)―〈河口龍夫―時間の位置〉のはじまりとは」をご覧ください)や市内各所に設置した自身の作品について語り、寺島さんは腐食や変色が進んでしまった彫刻の修復作業、川口西公園で毎年行っている彫刻の清掃作業について紹介しました。

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講師の精力的な仕事ぶりとアートへの深い理解が示されたところで公園に出発。今年一番の暑さだとニュースで報じられていましたが、生い茂る緑が日差しを和らげ、さわやかな風も吹き渡ります。長谷川さんが彫刻家の視点から園内の作品1つ1つのコンセプトや作者について解説し、設置後のメンテナンスについて寺島さんが語りました。

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ブロンズへの塗装を最も得意とする寺島さん。自身が携わった作品が園内に数点あり、その色のつけ方を詳しく解説しました。ブロンズ像によく見られる青色は銅の表面に出る錆(緑青)によるものですが薬品で生じさせる場合もあるそう。一方同じブロンズでも黒いものは鉄錆を水に溶かしてつくった「おはぐろ」という塗料によるもの。バーナーで炙りながら彫刻の肌に塗り重ねる作業を幾日も繰り返すそうで、作品の見た目からは想像のつかない技術と労力に、参加者たちから感嘆の声がもれました。

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ブロンズ像が多く立ち並ぶ園内で異彩を放つのは《WAVING FIGURE》。鏡面加工を施したステンレスの輝きが目をひきますが空や周りの建物を映し出すことで風景と調和しています。作者の建畠覚造氏は川口ゆかりの彫刻家であり、日本全国に点在する作品の有機的かつ精緻なフォルムは市内の会社が持つ高度な金属加工技術によって実現されています。波打つステンレス板をぴったり貼り合わせることや、長年の野外設置に耐える構造体をつくることの難しさについて長谷川さんが解説し、指さす先に参加者たちは目を凝らしました。

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更に関心を集めたのは《裸のリン》の作者、佐藤忠良氏についてのエピソード。日本を代表する彫刻家である一方大学の先生でもあり、実は長谷川さんも教え子の1人だったそうです。話し上手で笑わせてくれたことや人体の捉え方についての興味深い話をたくさん聞かせてもらったことなどの思い出が語られ、師弟の間柄ならではの臨場感あるお話に参加者たちは聞き入りました。

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そしてさんぽの終盤、長谷川さん自身の作品である《くろがね号のゆくえⅡ》を鑑賞しました。素材は川口のまちを象徴する鉄の鋳物。ブロンズ等と比べてつくるのが難しく、経年劣化が予想されても敢えて鉄鋳物の大作に挑みたかったそうで、今にも飛び立ちそうな姿に未来へと進む意思が感じられます。
実はつい数日前、寺島さんの手で修復されたばかり。腐食による傷を丁寧にならし全体の色を塗り直すばかりでなく、鉄錆に似せた細かな着色を施して作品に染みついた長い時間をも再現しています。作品のつくり手(長谷川さん)と相談しながら守り手(寺島さん)の判断を加え、新たな命を吹き込んでいく過程が語られました。

アート作品は作者の手でつくられるものと思いがちですが、実際には多くの人が手を携え、様々な技術と想いを繋ぐことで世の中に成り立たせることができます。身近なアートを講師の解説とともに振り返った今回、普段は何気なく通り過ぎていた場所の価値と、心豊かな暮らしに向けて川口のまちが果たしている役割を再発見できたのではないでしょうか。
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by atlia | 2017-06-11 17:39 | アートさんぽ
くうき日記:アートさんぽ[街の中のくうきさん]を開催しました
4月23日(日)、企画展〈アートで解明!空気の正体〉関連として、アートさんぽ「街の中のくうきさん」を開催しました。
出品作家の本間純さんと一緒に川口駅周辺の「空気」を感じながら歩く、というこの企画。前日の雨でお天気が心配でしたが当日はすっきりと晴れ、少し湿気を含んだ風が心地よい絶好のおさんぽ日和となりました。
本間さんも「今日は365日の中で、一番さんぽに良い日かもね!」と笑顔。

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参加者は「空気を見つけるためのポイント」をいくつか聞いた後、アトリアを出発。SL青葉通りを南へ進み、川口駅の西側にあるリリアパークを目指しました。桜の季節が終わり新緑がまぶしい公園内は、葉っぱの匂いや鳥のさえずり、まぶしい木漏れ日など「空気を感じるもの」で満たされていました。

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さんぽしたコースの中で、ちょっと意外だったのがこのスポット。電話ボックスです。
最近は使う人が少なくなり、その扉が開かれることも滅多になくなってしまいました。ということは、電話ボックスの中にある「空気」はずっと前に閉じ込められたものかも!? 中に入って外の「空気」と比べてみると、確かに何かが違うような。

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川口駅の地下駐輪場へ続く道は、特に異様な雰囲気があったスポット。薄暗いトンネルのような道が長く伸び、その脇には絶えず水が流れています。人通りはほとんどなく、参加者の足音が響き渡るほど静かです。立ち止まって目をつむり、じっと佇むと…ひんやりとした湿気やどこからか聞こえてくる物音などが自分のすぐ近くに迫ってくるような気がして、何だかそわそわ。これも「空気」の仕業でしょうか。

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アトリアに戻ったら、さんぽの中で一番印象に残った「空気」のイメージを透明なシートの上に描きました。色をたくさん使ったり、シートを2枚重ねたり、ぼかしの効果を使ってやわらかさを出したり。自分だけが見つけた「空気」のことを他の人にも伝えられるよう、参加者はたくさんの工夫を凝らしていました。

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描いた「空気の絵」はプロジェクターで壁に投影して鑑賞しました。公園、電話ボックス、地下道など、同じスポットの「空気」を描いているのに全く違う印象に仕上がった絵も多くあり、参加者間で新しい発見もあったようです。
さらに白い服を着て絵の前に立ち、プロジェクションマッピング風に記念撮影。服に絵が映り込むと、まるで自分が感じた「空気」の中に、もう一度入り込んでいるようでした。

今回のアートさんぽは「空気を見つける」という目標を持って歩きながら、普段意識しなかった感覚を働かせること・これまで気づかなかった街の魅力に目を向けることを目的に開催しました。
特別な場所に行かなくても、特別な道具を使わなくても、ちょっとだけ見方を変えてみることで、身のまわりにあるものごとが新鮮で興味深いものに変わる…そんなことを感じさせてくれる機会となりました。


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by atlia | 2017-04-27 14:04 | アートさんぽ
アートさんぽ[まちの記憶をたどる ビール・味噌 麦のみち]を開催しました。
9月14日(水)、アートさんぽ[まちの記憶をたどる ビール・味噌 麦のみち]を開催しました。川口の南平地域(元郷、領家、新井町、朝日、末広、弥平、東領家、河原町あたり)でかつて味噌醸造業が栄えた時代があったこと、今年開館10周年のアトリアが元サッポロビール工場の跡地に建てられた施設であることに因んで、川口市に伝わる「麦」の食文化ゆかりの地をバスと徒歩でたどりました。

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講師は新井俊雄さん。酒や調味料を販売している「株式会社 アライ」の代表ですが、創業時は味噌卸小売業を営んでいた縁から「かわぐち麦MISO 倶楽部」を結成し、川口の麦味噌を復活させる活動などを精力的に行っています。

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新井さんと一緒にまずはアトリアの内外でビール工場の面影を探しました。館内の床はおよそ80年もの間工場の地盤を支えてきた松杭を再利用したもの。一方公園には工場で使われていた仕込み釜が、公園から伸びる小道には原料を運び入れていたSLを偲ばせる車輪型のモニュメントが佇んでいます。

見慣れているつもりの場所に潜む歴史の層に思いを馳せつつ一同バスに乗り込みました。目指すは新井宿にある「社会福祉法人ごきげんらいぶ」。新井さんに協力して川口ブランドの麦味噌を生産している施設です。

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ここで新井さんから川口の味噌についてお話しいただきました。南平地域で行われていた味噌醸造業には200年余りの歴史があったと言われ、地域内で優良な原料麦が採れたこと、地下水が豊かに湧いていたこと、消費地である江戸・東京に隣接していたこと、発達した舟運による大量運搬が可能であったことなどが発展の理由だそうです。
江戸に流通した麦味噌は「田舎味噌」の呼び名で庶民に親しまれていたそうで、川口の風土が育んだ、どこか故郷を思わせる味だったのかもしれませんね。

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続いて「ごきげんらいぶ」の代表者、井出信男さんから施設の活動についてのお話し。「川口御成道みそ」と名付けて、もともと米味噌を生産していたところ、新井さんからの依頼で麦バージョンも手掛けるようになったのだそう。

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地域と麦味噌の結びつきについて理解したところで、生産の現場を見学させていただきました。発酵室に積み上げられた味噌樽の山に驚く参加者たち。

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施設の方々にお手伝いいただきながら「みそまる」づくりを体験しました。手で丸めた味噌をカラフルな具材で彩りロリポップキャンディー風にアレンジ。お湯の中に挿し入れてかき混ぜれば即席味噌汁になるアイディア食品です。米味噌に比べて甘みが少ない代わりにコクと香りが高いのが麦味噌の特徴。それぞれお持ち帰りした「みそまる」で味わいの増す食卓が楽しみですね。

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みなさんのごきげんな笑顔に見送られたあと、再びバスに乗って「旧田中家住宅」へ。味噌醸造業と材木商で財をなした田中家の元邸宅です。3階の展示資料をもとに、味噌づくりの実際や芝川の舟運などについて新井さんから解説いただきました。大正モダンの華やかな意匠で知られる建築を産業遺産として見直せば、在りし日の人々の営みやまちとの関係が見えてきます。

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次の訪問地までは歩いて移動します。薄日の差すさわやかなお天気の中、「十二月田稲荷神社」「元郷氷川神社」「平柳蔵人居館跡」に立ち寄りました。いずれもこの辺りの昔の地名と歴史を伝えるスポットです。たっぷり歩いて汗ばんできたころ、立派な蔵づくりの建物が見えてきました。

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川口の代表的な銘柄の1つだった「もといいち(現:株式会社 もといち)」の工場跡です。現代表の池田幸一さんから昭和初期の古地図が配られ、周辺に味噌業者がいくつもあったまちの姿を振り返りました。「もといいち」に面した通りは「味噌ロード」の呼び名で地元の人に親しまれていたそうです。
先代の醸造責任者だった池田和七さんからもお話を聞くことができました。全国の産業が発展し、今は様々な地方の味噌を気軽に買うことができますが、原料にこだわり、丹精込めて手づくりする自家製品に誇りをもっていたそうです。

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敷地内に残る保管庫・原料庫などは明治や大正に建てられた貴重なもの。重厚な扉や麹菌がびっしりと繁殖した跡が残る天井などに参加者の感嘆の声があがります。味噌樽を運んだ小さな線路が建物をつなぎ、豊かに自噴していた井戸の跡と水神様も。そのいずれもが役目を終えていますが、まちの食の歴史に関わる者の1人として、この先も守り伝えていきたいと池田さんは言います。


川口の味わい深い食文化と歴史に触れた、およそ5時間の道のり。参加者からは
「川口に長く住んでいるが知らないことばかりだった」
「今まで以上に郷土としての思いが深まりそう」
などの嬉しい感想をいただきました。今回の盛りだくさんの企画に尽力いただいた多くの方々に感謝しつつ、これからも地域と連携し、まちの魅力を再発見できる催しを続けていきたいと思います。
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by atlia | 2016-09-20 20:28 | アートさんぽ
アートさんぽ[型の工場を訪ねて]を開催しました
去る11月5日(日)、秋の企画展〈川口の匠vol.5信頼をつなぐ〉に関連して、アートさんぽ[型の工場を訪ねて]を開催しました。出品者の一人が勤めている「株式会社 田口型範」を訪ね、木型製作の現場を見学するというもの。

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外は雲一つない青空!街路樹の紅葉も美しく、まさにさんぽ日和です。アトリアで職場体験中だった中学生も参加者の列に加わり、工場までの道のりを歩いて行きました。

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現地では出品者の宇波岳雄さんと工場長の鈴木曻さん、社内一のベテラン技師である香野勝美さんが出迎えてくださいました。工場内を見学する前に会社の成り立ちと最先端の仕事についてレクチャーを受けます。
創業68年の歴史を持つ田口型範は、鋳造用の木型・金型を製造する独立した企業としては日本最大手。整った設備と人材、ノウハウの蓄積によって、実験用の自動車部品など未来の技術開発に関わる製品を手掛けています。

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アトリアに出品している《実験用スコープ付シリンダーヘッド》の型について、コンピュータシステムを用いた設計の工夫や鋳造のシミュレーションなど、展示では紹介しきれなかった技術が詳しく解説されました。かなり専門的なお話ですが参加者は興味津々。次々と質問の手が挙がります。

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製作現場への期待が高まったところで2班に分かれて見学。木型部門ではノミやカンナでつくられた型、磨き上げられた美しい道具などを前に、職人が身につけるべき感覚や技能についてのお話を聞きました。製作工程のコンピュータ化が進んでも、ものづくりの基本の精神は大切に守られています。

一方金型部門では、「五軸加工」という特殊な技術を備えた工作機械を見学しました。上下・左右・前後の三軸で動く従来の機械では実現できない複雑な形を自動で削り出すハイテクマシーンで、これを楽しみにしていた参加者も。現代から未来に向けて、私たちの暮らしを支えるものづくりの出発点を目の当たりにすることができました。

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工場までの往復路中、ちょっと気になるポイントに立ち寄りました。今や貴重なキューポラのある風景や壁板の木目が美しい古民家・・・

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創業40年の喫茶店ではママとご主人から、周辺に鋳物工場がたくさん建っていた頃のお話を聞かせていただきました。

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一見すればマンションや住宅が立ち並ぶばかりですが、歩くうちにどこからか伝わってくる機械加工の音や鋳物の匂い。古くから受け継がれてきたものづくりの文化が、日常の風景の中に息づいています。短い時間ではありましたが、街の記憶と未来に思いを馳せる充実したアートさんぽとなりました。
by atlia | 2015-11-10 10:18 | アートさんぽ
アートさんぽ[アーティストと行く富士塚めぐり]を開催しました
5月31日(日)、夏の企画展関連アートさんぽ[アーティストと行く富士塚めぐり]を開催しました。
太陽がまぶしい快晴の空の下、22名にご参加いただきました。

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講師は、アーティスト・富士塚研究家の有坂蓉子さん。富士塚をモチーフとしたアート作品を制作しているほか、独自の視点による富士塚探訪をライフワークとして続けています。

まずは有坂さんから富士塚についてのお話と、鑑賞のコツを伺いました。
富士塚とは、富士山を信仰の対象としていた人々が気軽に・簡便に富士登山を体験するために造った、いわば富士山のミニチュア。登ることで、本物の富士山に登ったのと同じ御利益を得られるとされています。
人々の願いを込めて造られた「聖地」ですが、よく見ると、独特なこだわり・センス・美学が詰まっているのだとか。
昔の人々はどのような思いで富士塚を造り、登り、そして現在へと受け継いだのでしょうか。それらを想像し紐解くことが、今回のアートさんぽのコツです。

お話を聴いた後は、さっそくバスに乗って出発!

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最初の訪問地は、川口市郷土資料館(川口市鳩ヶ谷本町)。ここには富士信仰の偉人・小谷三志の常設展示があります。小谷三志は川口周辺だけでなく全国に信仰を広めたほか、女人禁制だった富士山への女性の登頂を初めて成功させた先達(指導者)としても知られています。
富士信仰の歴史やその中心人物についての展示を鑑賞すると、当時の富士信仰の隆盛が伺えます。

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次の訪問地は、埼玉県下で最も歴史が古いと言われている木曽呂富士(川口市東内野)。有坂さんの解説を聞きながら、一歩ずつ登山道を進んでいきました。頂上に着いたら、全員で遥か遠く富士山の方角を見渡してみます。現在では周囲に雑木が茂ってあまり視界が開けていませんが、築造時は富士山の姿が麓まで見えたのではないでしょうか。そのような想像をしてみるのも、富士塚めぐりの醍醐味です。
南側にある階段を降りていくと、塚の中腹と西側に入口のようなものがありました。それぞれ富士山の人穴と胎内を模して空けられているそうで、1つの塚に2つの洞窟があるのは珍しいのだそうです。2つがかつて繋がっていたというのも面白いです。

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次に訪れたのは、東沼神社(川口市差間)内にある見沼富士。かつて富士塚があった場所に、新しく500分の1スケールで築いたミニ富士山です。境内の東側に登山口があり、森を抜けると目の前にいきなり富士山が現れる様がダイナミック。シャープな三角形の輪郭と、芝生の緑が目に鮮やかです。
ここでは、通常非公開となっている「浅間神社参拝図絵馬」を特別に見せていただきました。富士塚があった当時の境内の様子が描かれた貴重な奉納品です。

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最後に訪れたのは、鎮守氷川神社(川口市青木)。境内にある富士塚はちょうど改修が済んだところで、なんと今回の参加者さんがリニューアル後の初登山者!植木が綺麗に剪定され、石碑や登山道がよく見通せるようになっていました。
実は、富士塚が現在に姿を残せているのは、倒壊を防ぐために手入れをし尽力してくれる誰かがいるからこそ。史跡というと古くからずっと変わらないイメージがあるかもしれませんが、富士塚はちょっとずつモデルチェンジしているものも少なくないそうです。
身近な「聖地」として造られたからこそ、そのときの人々の生活に合ったかたちにして末永く受け継がれてきたのですね。

富士山から遠く離れた川口ですが、今でも富士信仰の名残りをいくつも見つけることができます。きっと当時の人々にとって、富士塚はとても大切な存在だったのでしょう。アートの視点から市内を文化探訪し、当時の人々の様子に思いを馳せるアートさんぽとなりました。

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さて、今回のアートさんぽには夏の企画展出品作家のMaS(T)Aが同行しました。さんぽの様子は映像撮影したほか、参加者さんへのインタビューも行いました。これらは編集され、夏の企画展〈アーティスト・ラボ2 シミュレーションゲーム〉で作品の一部として展示されます。
参加者さんの体験がどんなアート作品になるのか、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

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夏の企画展 〈アーティスト・ラボ2 シミュレーションゲーム〉
会期:2015年7月18日(土)~8月30日(日)
その他、詳細はアトリアweb、展覧会ページをご覧ください。

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by atlia | 2015-06-10 14:34 | アートさんぽ
[川口看板計画]開催しました
春の企画展〈日常事変〉の関連アートさんぽ[川口看板計画]を開催しました。
3月29日(日)、残念ながら曇りでしたが、陽気は春になってまいりました。

12名の参加者のみなさんと一緒にまちを歩くのは中崎透さん。
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今回は当館でも展示している中崎さんの作品「看板屋なかざき」に関連して、街に溢れる「看板」を中心に「標識」「のぼり」など「サイン」を発見・観察しつつ、見直すことで新しい「街」の魅力をみつけようというおさんぽです。

まずは中崎さん、今回の主旨を説明しつつ自身の取組み・これまでのワークショップを紹介します。
実際に街のなかに新しく看板などを設置した例の写真などを見せてくれました。
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ひとくちに看板・標識、と言っても、その例は様々。中崎さんは、景観・広告に関する法律・条例などの様々な決まりもあって意外と難しい問題も抱えている、というお話をしてくれました。
そういうものかと、うなづきながら話を聞く参加者のみなさん。
街のなかで重要な要素になっていることはなんとなく気がついていたけれど、あまり深く考えたことはなかったかもしれません。

ここで、実際にどんなものが街のなかにあるのか見直してみようと、歩いていってみることに。4人ずつのグループに分かれ、そのなかで色々な発見を共有しながら歩いてみよう、と中崎さんは提案しました。
最初は駅にアクセスするメインの道路である産業道路を歩きます。
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ここはトラックも多く通る幹線道路。道路標識を多くみることができます。
実は中崎さんも制作のための取材につかっていたところ。作品に登場するものも発見できた人がいました。
駅まで1kmもない道のりですが、きょろきょろしながら歩くと普段よりずっと時間がかかります。ある人はカメラ片手に、ある人はメモをとりながら。
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駅までついたら、今度は商店街の方向へ。
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駅前から続く商店街は日曜日ということもありとっても賑やか。人が多く歩いています。
ということは、今日はお店がたくさん開いている日!
参加者さんと歩きながら、中崎さんもきょろきょろ。元気なお店が多いよね、とお話しながら進みます。
セール中ののぼり・光を発する看板はもちろん、散水栓や避難経路など、公共の案内板も。サインに注目して歩くということになると、かなりの情報量かも?
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グループのなかで「あ、あそこの何ですかね?」「これ面白くないですか?」と、会話も弾んできました。
ひと通り商店街を歩いたら、また産業道路へ戻り、アトリアへ。約1時間のおさんぽとなりました。

まちの中でどんな「サイン」が見つけられたか、何が面白いと思ったのか、それぞれ発表します。
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ラーメン屋さんの看板、個人宅の表札の表記の仕方、色のつかい方で印象が全く異なることなどなど、みなさん細かいところに注目していたようです。
市の花であるテッポウユリのモチーフがマンホールやタイルにつかわれていたことに気付いた人も。中崎さんも鋳物でつくられた鉢植えなど、街の特徴がでる「置物」についてちょっとお話したり。

発見したものを共有した後は、歩いてきた街に設置する新しい「サイン」を考えました。
今あるものについての改善案(?)はもちろん、「こんなのあったら面白いのに」と思うものでもOK。色鉛筆やペンで少し大きめの紙に紙に描き、アイディアを出し合いました。
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しかし、新しいもの、となると、グループの話し合いは少し難航するところも。30分ほどの話し合いのなかで、なんとか発表する案をまとめました。

発表されたのは、「もっと犬が快適に歩ける商店街に!」「新しいブライダルフェアーの提案」「何でも否定/肯定する看板」など、グループごとにとても個性的なアイディア。
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「犬が歩ける商店街」では、地元で犬を飼っている参加者さんを声をもとに、商店街に犬語(?)の看板を設置!快適なおさんぽを促しますとプレゼンテーション。
確かに人だけでなく犬ともよくすれ違いましたね。
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「新しいブライダルフェアー」では、日用雑貨のお店にあった「ブライダルフェアー」の看板を、より面白くするための「re:ブライダルフェアー」が提案されました。
ラーメン屋さんの大盛りの看板に想を得て、「羽毛増し」などの表記も加えられています。
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「何でも否定/肯定するための看板」は、街にあふれる放置自転車に注目。必要以上に放置自転車を禁止する看板があるよりも、一言「ダメ」と言う方が効果が上がる…かも?という提案。
でも何でも否定されるなら、何でも肯定する「YES」の看板があっても良し、ということで、二つの看板を発表しました。

発表が行われるごとに、参加者のみなさんからは笑い声や納得のリアクションが。
中崎さんも思った以上に個性的なプレゼンテーションに笑いながら、30分でまとまった案に驚いていました。

街のなかの看板なんて見慣れているものと思いがちですが、少しだけ他の人の意見を聞いたり時間をかけて観察したりすることで、こんなに見え方が変わるとは。意外な発見がたくさんありました。
見慣れている、と思っているからこそ、驚きは大きいのかもしれません。

日常生活をちょっとだけ見直した今回の街歩き。
今までよりも視野がひろがって、アトリアから帰る間にも看板が気になっちゃう人もいた、かもしれません。
こうしたちょっとした楽しみが見つかると、普段の生活がちょっとだけ楽しくなりそうですね。



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春の企画展〈日常事変〉
 2015年3月14日(土)~5月10日(日)
 10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
 休館日:月曜日(ただし5月4日(祝)は開館、7日(木)休館)
 観覧料:300円(高校生以下無料)

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by atlia | 2015-03-31 17:13 | アートさんぽ
[川口「音拾い」さんぽ]開催しました
春の企画展〈日常事変〉の関連アートさんぽ[川口「音拾い」さんぽ]を開催しました。
3月22日(日)、天気予報は怪しかったものの、快晴!良いおさんぽ日和となりました。

一緒にまちを歩くのは、出品作家の川崎義博さん。
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今回はまちの表情を「音」で捉えるおさんぽ、4組の小学生+保護者のペアにご参加いただきました。
様々な場所で様々なものに耳を傾けながら、アトリアから駅までを歩きます。
最初は「音拾いさんぽって何したらいいの?」、少し不思議な顔をしている参加者のみなさん。
川崎さんは「とりあえずここは出て、まちの中を歩いてみましょうか」と、出発を促しました。

まずは「音を捉える」トレーニングです。
川崎さんはアトリアのご近所の公園で「ちゃりちゃり」と鳴るキーホルダーを取り出しました。
遠くまで歩いて、鳴らしてみる。聞こえたら手をあげます。高い音を捉える能力は、年齢が下であればあるほど高いと言われているそうです。
小学生のみなさんの方が聞こえる音が多い、と教えてくれた川崎さん。
耳の感覚がつかめたら、目を閉じて色々な「音」を聞いてみます。
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しばらく聴覚に集中すると、風の通る音、車が走る音、人の声、足音も…中には「名前がわからない音」もありました。
そういうときは、音そのものや印象を絵にしてメモします。
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一度だけでも耳の感覚に集中力を傾けることを覚えると、捉えられることが増えそう!

どんどん駅の方へ歩いて、駅の連絡デッキの上へ。
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少し自分の位置が高くなると、聞こえる音も変わります。しかも、川口駅は東口・西口でも大分雰囲気が変わる場所。その連絡通路は音が変化する境界なのです。
西口に近づくにつれ、東口の賑やかさを過ぎて、自分の足音が聞こえるようになりました。

西公園で少し風景が広がって、ここでもしばらく耳をすませます。
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目を閉じてじっとしている人もいれば、少しずつ移動している人も。音を捉える方向も、さまざまなようです。

さぁ、東口側へ戻ろうかというところで、今度は地下に降りてみようと川崎さんは提案しました。
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駅の地下通路は駐輪場につながっている道。あまり普段はつかわないかもしれません。
天井の低い通路は音がよく響きます。ここでは声を出して、それが重なるのを実験しました。
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その上を電車が通ると、「ドードドー」というような音も重なり、なんとも不思議な気分。ちょっと肌寒くて、怖いかも?

東口に抜けると、最後は商店街を通ります。日曜日ということもあって、たくさんの人が行き交っています。
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「いらっしゃいませ!」とお店の人の声がしたり、食べ物を焼く音がしたり、ペットショップから鳥の声がしたり。
たくさんのお店があることは知っていたけれど、音がこんなにたくさん溢れていることを意識したことはありませんでした。
参加者さんのメモはどんどん埋まっていきます。最初よりも、ずっと「音」を捉える耳になっているみたい。

アトリアへ帰ってきたら、持ち歩いていたメモをもとに、《音の絵図》をつくりました。
今回は全員がたくさん描けるように大きな紙が用意されました。
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アトリアと駅、それをつなぐ商店街の位置を決めて、さあスタート。あいだの道や立ち止まったポイントで捉えた音を描いていきます。
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描く方法はさまざまです。文字で「ペッカン」「あーあーあー」とあらわしたものもあれば、音を出している車や建物の絵も。ぐるぐるとした線だけを描いたり、マルがたくさん並んだり。
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描いているあいだ、参加者のみなさんは真剣そのもの。

一通り描いた後は、その《音の絵図》を囲んで鑑賞しながら、今日の感想をお話しました。
川崎さんは、まず絵図の中に描かれているものを見て、「これはどんな音?誰が描いてくれたの?」と質問します。
「普通の文字じゃ表現できなかったから、濁点をつけてみました」
「この音の印象は、こういう色っていう感じだった」
「鳥の声がたくさん聞こえた場所だったから、鳥を描きました」
それぞれに描いたものについて説明をきくと、印象に残っている音はもちろん、捉え方もさまざまだと気がつきます。
駅までの往復を1時間かけて「聴いた」あいだ、一緒に歩いていたけれど少しずつ感じるものが違い、それが面白い発見につながりました。
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歩いていたときの感想を聞いてみると、
「普段、自分がいかに視覚に頼っているかがよくわかった」
「まちにこんなにたくさんの種類の音があるのには気がつかなかったです」
「自分よりも子どもの方がたくさんの音を聴けているみたいで驚きました」
これもさまざまな発見があった様子。
普段はここまで耳の感覚に頼ってまちを歩くことは、なかなかしないのだな、と、改めて気づいた瞬間。
さらに、その経験を話し合い、一枚の《絵図》にすることで気付きを共有することができました。


このアートさんぽで制作された《音の絵図》は企画展〈日常事変〉の会場で公開されています。
会期いっぱい展示しますので、ぜひご覧ください!

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春の企画展〈日常事変〉
 2015年3月14日(土)~5月10日(日)
 10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
 休館日:月曜日(ただし5月4日(祝)は開館、7日(木)休館)
 観覧料:300円(高校生以下無料)

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by atlia | 2015-03-26 17:30 | アートさんぽ
参加者募集中!春のアートさんぽ②
【〈日常事変〉関連イベント参加者募集②】
3月29日(日)に開催しますアートさんぽ[川口看板計画]、只今応募受付中です!
看板や標識をモチーフに制作を続けるアーティストとともに、アトリア周辺をさんぽしながら街をあらわす「サイン」について考えます。

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看板や標識は、街の中にたくさんあふれています。しかし、よくよく観察したこと、ありますか?
看板や標識はその街の中で多くの役割を果たしている「サイン」。
お店の特徴をあらわしたり、ルールや道筋を教えてくれたり。
今回のアートさんぽでは、企画展〈日常事変〉で看板や標識をモチーフに作品をつくった中崎透さんと一緒に、アトリア周辺を中心に川口の街に溢れる「サイン」を観察します。
看板そのもの、それが持っているイメージ、ついている場所との関係性やズレ。
たくさん観察していくことで、それが溢れる「街」について考えるきっかけにもなります。
看板を観察した後は、こんな看板・標識があったら面白いと思う新しい「サイン」を一緒に考えます。
魅力的な新しい街をつくる視点を、看板から探ってみましょう。
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《看板屋なかざき》2014年(十和田市現代美術館) 撮影:小山田邦哉

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3月29日(日)13:30~16:30
アートさんぽ[川口看板計画]
講師:中崎透(アーティスト/春の企画展出品)
対象:一般(18歳以上)15名
参加費:500円
応募締切:3月11日(水)

応募方法:
以下の①~⑤の情報を、はがき・FAX・メールのいずれかにて締切日までにお送りください。
①希望コース名(1つ)
②名前(ふりがな)
③年齢・学年
④郵便番号・住所(集合住宅にお住まいの場合には建物名まで)
⑤電話番号(緊急の際に連絡がとれるもの)
応募者多数の場合は抽選とし、当選された方にのみ、締切日より1週間以内にはがきにて当選通知を発送いたします。

応募先
〒332-0033 埼玉県川口市並木元町1-76
川口市立アートギャラリー・アトリア ワークショップ 係 まで
FAX:048-240-0525
MAIL:spring2015☆atlia.jp (☆→@にしておつかいください)

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企画展情報はこちら!

平成27年春の企画展〈日常事変〉
 2015年3月14日(土)~5月10日(日)
 10:00~18:00(土曜日のみ20:00まで開館)
 休館日:月曜日(ただし5月4日(祝)は開館、7日(木)休館)
見慣れている風景、家の中の日用品、どこかから常に聞こえてくる音―ありふれた「日常」を素材に生まれるアート作品があります。
「日常」から生まれるアート、そしてアートから生まれる日常。
その境界を行き来する作品が、アトリアで展開します。

詳細はこちらからhttp://atlia.jp/exhibition/


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by atlia | 2015-03-08 16:10 | アートさんぽ
アートさんぽ「秘蔵の仏像めぐり」を開催しました
2月23日(日)、アートさんぽ「秘蔵の仏像めぐり」(バスツアー)を開催しました。
講師は、仏像を分かりやすく解説することで人気が高い仏像コラムニストの宮澤やすみさん。
今回は、各寺院で大切に受け継がれてきた仏像を美術的観点から鑑賞し、それらを通して地域の歴史や文化も知っていただくことを目的として開催しました。

今回は鳩ヶ谷にある「法性寺」→「地蔵院」→「真福寺」をめぐりました。
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まず「法性寺」のお堂では、ご住職の飯田洪一さんからお寺の宗派やこれまでの歴史的な歩みについてお話いただいた後、蓮弁の脱落が多かったため仏師に修理を依頼したところ胎内より仏像3体が発見された(平成13年)という御本尊《釈迦牟尼仏》や、穏やかなお顔の《大日如来》などを拝観しました。
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そして鋭い彫りが印象的な《円空仏系》(作者不明)なども別部屋に移動して拝観し、造形的な特徴を鑑賞しながら仏像が歩んできたであろう道のりに想いをめぐらせました。
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次の「地蔵院」までは日光御成街道(鳩ヶ谷宿)と並行している鎌倉街道の一部を通って歩いて移動。
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地蔵院のお堂では《木造不動明王立像》を拝観しながら、髪型や剣を振り上げるポーズが特徴的であること、肉付きが伊豆・願成就院の像(運慶作)に近く慶派の正統を感じる造型であることなどの説明が講師からありました。
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ご住職の小室雄充さんからは鳩ヶ谷の歴史についてや、地蔵院にお墓がある不二道(富士信仰)の開祖・小谷三志についての説明があり、地域の歴史や偉人についての知識も深めることができました。
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参加者は境内にある迫力満点のタブノキからパワーをもらい、地蔵院を後にしました。
 
そしてバスに乗り込み、本日最後のお寺「真福寺」へ移動。
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真福寺では、天部像と神仏習合についてのお話が講師からありました。
インド由来の悪鬼が仏教世界に取り入れられて神となり、日本では神道と習合して独自の解釈で奇怪な神像が造られるようになっていったことなど、仏像の発展についても触れました。

お堂では、商売繁盛の神・恵比寿神(神道系の神)と福の神・大黒天が一体になった神像《恵比寿大黒》、善悪両面をもつ神の代表格である《歓喜天像》、さかのぼる炎の前に力強く立つ《不動明王立像》などを拝観しました。
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ご住職の元山公寿さんには、分かりやすい例を交えて「曼荼羅図」を解説いただき仏の境地や世界観について学ぶことができました。
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このアートさんぽを通して、各寺院の長き歴史と伝統を肌で感じながら、仏像を鑑賞する楽しさを感じていただけたのではないかと思います。
こうした身近な地域にある誇るべき文化を、これからも大切にしていきたいものです。
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by atlia | 2014-02-26 09:25 | アートさんぽ



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