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やさしい鑑賞講座[仏像トーク -日本人になった仏像たち]を開催しました
6月15日(水)、やさしい鑑賞講座[仏像トーク -日本人になった仏像たち]を開催しました。
講師は仏像コラムニスト・歌う神仏研究家の宮澤やすみさん。
古代から中世までにつくられた仏像の面白さとビジュアルの変化についてお話しいただき、現代の私たちに受け継がれている美意識のルーツを探りました。
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梅雨空の下たくさんの方にお越しいただき会場は満員御礼!このごろ大きな展覧会やTV番組で特集されることも増えている通り、仏像に寄せられる興味と関心の高さがうかがえます。
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講座の導入として、まずは仏像の変化を見るためのポイントが示されました。「流行」「テクノロジー」「時代の気分(人の心)」の変化が仏像のビジュアルに投影されて、時代ごとの特徴を帯びていくことになります。
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「飛鳥時代」「天平時代」「白鳳時代」・・・学校で習ったことのある名称とともに紹介される国宝の仏像たち。その眼差しや表情、姿勢や体つきに着目しながら「飛行機型ロボット」「ラグビー選手」「アンパンマン」などなど、思いがけず身近な例えを聞いていると、ちょっと敷居の高いイメージだった仏像もまるでお隣さんか古い友人みたい。
軽妙でありつつもしっかりと基本をおさえる宮澤さんのトークに参加者はひき込まれている様子。

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インポートブランドの威光を存分に発していた仏像たちは、国の情勢と対応して役割も目まぐるしく変化していきます。やがて日本の「霊木信仰」や「わびさび」などと結びつき、より馴染み深い姿となって暮らしに融け込んでいきました。
大昔から根付いていた人の営みと新しくやってきた文化とが互いを潰すことなく共存できた理由は、日本古来の信仰にあった「多神教」に由来するのではないかと宮澤さんは仮定します。身の回りのあらゆるものを「やおよろずの神」と呼んで敬っていた頃のように、多様な考えや価値観とともに生きていくことを当たり前のこととして受け入れる心を、現代の私たちも大切にしていきたいものですね。

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さて、時代とともに変化する仏像の特徴をとらえたところで最後のおさらい。川口市内にある仏像を例にしたクイズが出題されました。紹介されたポイントを思い出しながら真剣な面持ちで挑む参加者たち。知識とともに鑑賞の視点を得ることができれば、これからの仏像めぐりの楽しみも増すというもの。
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質疑応答では次々と質問の手が挙がり、アンケートにも
「あっという間の2時間でした。分かりやすくてもっともっと深く仏像のことを知りたいと思いました。」
「時代の変化と仏像の変化をあわせて観たり考えたりしたことがなかったので、今後の観賞のしかたが変わってくるのが楽しみ。」
など、嬉しい感想をいただきました。
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今回登場した川口の仏像たちは普段は一般公開されていませんが、アトリア主催の「アートさんぽ」で特別に拝観させていただくなどして、お客様から毎度ご好評をいただいています。
これからも多くの方に楽しんでいただける企画を実施していきますのでどうぞご期待ください!
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by atlia | 2016-06-22 13:29
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