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ATLIA STAFF BLOG
第10回アーティスト・イン・スクールNo.6 まとめの授業
川口市内の小中学校に第一線で活躍するアーティストやデザイナーを派遣し、特別な授業を行う長期プログラム[アーティスト・イン・スクール]。
第10回目の今年度は[ぼくらはひかりを変えられる]と題し、現代美術家の出田 郷さんと里小学校5年生の123名が10月から活動してきました。
このブログでは授業の様子をお伝えしてきましたが今回が最後の更新です。展示会場で行ったまとめの授業をレポートします!

学校からバスに乗り込み、いざアトリアへ!いつもの授業とは異なる学外での活動にワクワクの児童たち。ついつい姿勢も前のめりになってしまいます。
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アトリアでは出田さんが児童たちを迎えます。学校での制作の授業を終えてから3週間あまり。毎週のように顔を合わせていたのでなんだか久しぶりに感じます。
そしていよいよ出田さんに招かれるように会場へ。暗幕をあけるとそこにはカラフルなひかりを反射する作品たちが!
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懸命に作品を完成させた児童たちは他の班の作品を見ていなかったため興味津々。早速指示書を読んで作品を動かし始めます。
さぁどこにひかりがあるのだろう?壁や天井を見上げると…「あった!」思わず顔がほころびます。
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友達が自分の班の作品を楽しむ様子を見て、誇らしく嬉しそうな表情。
どうやったらよりたくさんのひかりを動かせるか、楽しんでもらえるか。見てくれる人の反応があったことで作品の制作を振り返ることができました。
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作品を鑑賞し終わったところで、今回のアーティスト・イン・スクールの感想を発表。
「思っていたよりにひかりの反射がきれいでびっくりしました」
「制作しているときには難しいこともあったけれど、展示できてよかったです」
「自分の班の作品が一番面白いと思います!」
出田さんに感想をお話しできるのもこれが最後、一生懸命に伝えます。出田さんも想像以上の素晴らしい展覧会になったと感想をお話しました。
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実体が捉えがたいひかりをつかまえる実験から始まった今回のアーティスト・イン・スクール。
授業を通して出田さんが伝えたかったことは「経験し、感じること」。思えば児童たちが制作で悩んだときに言葉で説明だけするのではなく「試しにつくってみよう」「実験してみよう」とアドバイスをしてきた出田さん。
そして実験をしてみると予想と異なる結果になることもしばしばありました。時間はかかったけれど全員が納得して制作ができたのも実験を行ったからこそ。児童たちはその大切さを制作を通して学んでいきました。
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まとめの授業でお別れにはなりますが、授業を通して出田さんが伝えていった「経験し、感じること」は生活のなかでもとても大事なこと。
授業の枠を超えて、これからの経験からより豊かに自分らしく工夫して過ごしていってくれたら。
そんな気持ちでバスを見送りました。


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第10回アーティスト・イン・スクール
〈ぼくらはひかりを変えられる〉
出田 郷(現代美術家)×川口市立里小学校5年生123名
授業期間:2015年10月7日(水)~12月2日(水)、全6回(各クラス)
成果発表展:2015年11月21日(土)~12月6日(日)、全14日間
主催:川口市教育委員会
企画:川口市立アートギャラリー・アトリア
撮影:阿部萌夢、長田水紀
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by atlia | 2015-12-18 22:10 | 学校×アトリア