ATLIA STAFF BLOG
谷本真理アーティストトークを開催しました。
8月23日(土)、開催中の企画展〈アーティスト・ラボ「つくられる」の実験〉関連として、出品者の谷本真理さんによるアーティストトークを開催しました。


c0222139_17284968.jpg

谷本さんは美術大学に在籍していた際、粘土・木材など様々な素材をつかった立体作品やインスタレーションを制作していました。しかし自分の手で制作すると思い通りのかたちにしかならないことに、どこか不自由さを感じていたと言います。

そんな学校生活の中で、ふいに「粘土を地面に落としてみたらどんなかたちになるだろう?」と思いつきます。早速粘土を買ってきてウサギのかたちをつくり床に向かって落としてみると、ウサギは横に寝そべるような状態でつぶれてしまいました。そのかたちは「なんとも情けないのだけれど、今まで見たことのない、面白くて良いかたちだった」と谷本さんは振り返ります。しかも粘土が床に叩きつけられる音やその動作自体がとても心地よく、以降の作品でも「素材から得られる心地よさ」を大切にして制作をするようになりました。

c0222139_18385143.jpg
《あたらしい遊び》2011年
滑り台や輪くぐりなどの装置をつかって粘土に偶然の力を加えることで、元のかたちを変形させたインスタレーション。タイトルの通り、谷本さんが粘土をつかって色々な遊び方をした様子が想像できます。このような「一人遊び」の痕跡を提示するような作品をいくつか発表するうち、「他の誰かが作品を触れば、もっと予想外のかたちが生まれるのではないか」と考えるようになったそうです。

c0222139_18303996.jpg
 《つみきくずし》2012年
そしてそのアイデアを試すように、作品の一部が自然に壊れたり鑑賞者に触られたりすることを期待してこの作品を展示しました。しかし1週間ほどの期間の中で作品に触れようとする鑑賞者は少なく、思ったほど作品が変化することはなかったようです。「いつかは鑑賞者に『つくられる』展示をしてみたい」と思いながら、その後もアイデアを温め続けていたのだとか。

c0222139_17301267.jpg
本企画ではそのアイデアを実現し、「作品参加可能日」に展示空間の中にある布団や粘土などに自由に触れることのできるインスタレーションを発表しました。5回の「参加可能日」を得て、スタート時は真っ白だった布団はペンで絵や文字があちこちに書かれ、柔らかかった粘土は完全に乾いて粉々になっています。

その変化を見て谷本さんは
「全てを許容することに戸惑う気持ちも多いけれど、絶対に自分では思いつかないような面白いこともたくさん起こっている。自分の作品の中に人が集まり、作品の一部になっている状況を見るのもすごく新鮮だった。」
と率直な感想を語りました。

谷本さんの作品は、会期中にアトリアに来たみなさんが参加することで予測不可能に変化してきました。このイベントも、8月26日(火)・27(水)の残り2日間となりました。多くの方に、谷本さんが感じている「素材の心地よさ」や「かたちの面白さ」を実感していただけると嬉しいです。
みなさまのお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。
http://www.atlia.jp/exhibition/

c0222139_21524187.jpg

by atlia | 2014-08-26 10:35 | 企画展
<< アートウォッチング[さわり心地... 実技講座[和竿師に学ぶ竹釣竿づ... >>



川口市立アートギャラリー・アトリア スタッフのブログ
みなさまへお願い
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
カテゴリ
全体
お知らせ
企画展
ワークショップ
アートさんぽ
鑑賞講座・実技講座
学校×アトリア
サポートスタッフ
共催展
スタッフのつれづれ
2012年度
2011年度
2011年度以前
未分類
以前の記事
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
more...
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧