小学1~4年生まで、8名が参加しました。
講師は出品作家の伴美里さん。
今回の展覧会では、生まれ育った石川県白山市や川口市内各所で出会った切り株・植木などのかたちをしたキャンバスに、その場所の光景を描いた作品を出品されています。
作品の前で、ご自身とかたちとの出会いについて語る伴さん。キャンバスの外形の元になった木片は川口市内で盆栽業を営んでいる方に手渡されたもので、盆栽として育てられている樹木の健気さと逞しさの両方に感動して持ち帰ったそうです。
参加者も自分が気になるかたちや面白いと思うかたちを探すため、さんぽに出かけます。
マップとスケッチ用紙を持って、日差しが眩しい公園へ。ゆっくり歩きながら風景を見つめると、1本の木の中にも葉っぱや皮の剥がれ跡、枝が落ちた後にできた空洞など、多くのかたちが見つかります。
公園の中を1時間ほど歩いてかたちを探した後は、参加者それぞれが一番気に入ったかたちをスケッチしました。
参加者が見つけたかたちの数々。同じ場所を歩いても、心に残るかたちは一人ひとり違います。
さんぽの後はスタジオに戻り、スケッチしたかたちを切り抜いてカードをつくりました。
そして伴さんからは、並木元町公園で見つけたカツラの葉のかたちをプレゼント。
完成したカードは机に並べて参加者全員で鑑賞しました。
空めがけて飛んでいく瞬間の風船や芝生に引っかかっていたビニール製の風船玉など、どこで見つけたのかと伴さんが驚く場面も。
今回さんぽした並木元町公園は、参加者のほとんどが一度は来たことのある場所。しかし、伴さんの制作の視点に触れることで、一度見たことのある風景の中であっても新鮮な気持ちでかたちを見つけることができました。
日頃から目にする場所にも、感覚を研ぎ澄ませて歩いてみれば多くの発見が隠れています。今回のアートさんぽが、何気ない日常に様々な面白味を見つける機会になってくれると嬉しいです。