ATLIA STAFF BLOG
鑑賞プログラム「アートウォッチング」第3回目を実施しました!
H26年春の企画展〈フィールド・リフレクション〉では作品1点1点についての興味を深めていただこうと、会期中4回にわたり鑑賞プログラム「アートウォッチング」を企画しています。

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4月19日(土)は視覚に障害のある方とない方が一緒に楽しむ回。都内近郊の美術館で活動しているグループ「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」の協力を得て実施しました。川口市内外から9名(付き添いの方1名を含む)の参加者が集まり、視覚障害者がナビゲートする2つのチームに分かれて展示作品を鑑賞していきました。

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まずは質問カードを1人ずつ引いて自己紹介。好きな場所、香り、時間などを答えることでお互いの人となりを知り、打ち解けた雰囲気のなか活動がスタートしました。

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3人の作家の展示コーナーそれぞれをチームで見て歩き、気になる作品をひとつ選んで会話します。参加者自身の見方や感じ方を主軸とするため、事前の解説はありません。画面の大きさ、その中に見えるものや印象などを晴眼者が伝え、視覚障害者はその言葉をもとに想像の中のイメージを組み立てていきます。「○○の部分はどうなっていますか」と不明な点を問われ、見ていたつもりで意識していなかったものに改めて気付くことも。

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本橋成一さんの写真に映し出された異国の村の暮らしに一同興味津々。
「人々の生活に常に木が寄り添っている。」
「長老のような人が根元でまじないをしている。聖なる木として大切にされているのではないか。」
と、複数の作品から共通するテーマを推理する場面もありました。

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田中みぎわさんの水墨画は
「見たことないけど知っているような、どこか懐かしい景色。」
そこから連想される個人の思い出や空想の世界などが語られ、墨の濃淡で描かれる、あたたかくしっとりとした水辺の空気を味わいました。

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不規則なフォルムをもつ伴美里さんの絵画からは
「ジグソーパズルのピースみたい。」
「完全じゃない形から広がる世界がありそう。」
「視野が地面に近くて、何でもないものが気になったり大事に拾って帰ったりした子どものころを思い出す。」
「記憶のかけらを表しているのではないか。」
といった、作品の核心に迫る会話も。互いの言葉に視点や思考がどんどん引き出され「もっと話したい!」という気分を残したまま鑑賞を終えました。


最後は振り返りの会。チームで輪になり感想を話し合いました。
「そういう見方もあるのか!と驚きながら、みんなで言葉を膨らませていくのが楽しかった。」
「展覧会のテーマの一部である”自然との関わり”についても捉え方は様々で、自分1人では辿りつけなかったゴールに向かうことができた。」
「作品を深く読み取ることができ、作家の想いに近付けた気がした。」
と、活動の充実度と満足度を伝える感想がある一方、
「次々と耳に入る情報に頭を切り替えながらついていくのに苦労した。経験が無いものは共有できず苦しい時間もあったが、人それぞれの思い出を聞くのは新鮮で、自分のアンテナに引っかかるキーワードから段々とイメージをつくることができた。」
との感想も。作品を言葉で伝える難しさとともに、”見ること”に含まれる要素の幅広さと可能性がうかがえます。

次回5月10日(土)は聴覚に障害のある方とない方が一緒に楽しむ回です。新たな参加者とともにどんな発見を得られるか乞うご期待!ご興味のある方はぜひ気軽にご応募ください。
by atlia | 2014-04-21 19:25
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